猫車通信

糸魚川ヒスイと稀少石のお店「猫車(nekoguruma)」by Jewellery Studio Ijeluna

糸魚川ひすい

 

ここ数年はコロナ禍で糸魚川の方にヒスイを探しに行く事ができなかった故、ちまちまと手持ちの原石をカット研磨してルースに加工したり、ペンダント等の装飾品にしたりするくらいしかできなかったものの何となくコロナ圧力も軽減、そろそろ普通に外出したり、旅行に行ったりしてもいいんじゃね?

 

みたいな雰囲気、そんなムードになってきたものの今年は空梅雨だった上、6月中旬くらいから夏のような暑さ、や、もう夏って感じの厳しい暑さとなり、御徒町どころか渋谷にさえ・・・っていうか、食事に出掛ける気分にもならない。

 

そんな感じの中、7月へと突入したのであるが、日々、ニュースとかで節電を呼び掛けられ、熱中症への注意が呼び掛けられ、街頭では選挙演説がおこなわれ、毎日どこかで最高気温の記録が更新され、外出するにも日焼け止めが必須みたいな状況であって、日が沈む時間も遅いし、そのくせ逆に日が昇る時間も早くて夜が極めて短いから1日が何だか長い、そして暑い。

 

この暑さが9月とか10月とかまで続くであろう事を想像すると心が折れそうになるっていうか、もう折れちゃっている訳であるが、それでも東京は名古屋や大阪なんかに比べると比較的に涼しいから、や、まぁ、東京で良かった。ってな事を心の救いに何とか生存しておる訳である。

 

や、話しが脱線、いつも事ながら逸れてしまったので軌道修正すると何だかんだで何年も糸魚川の方に行っていないって話しで、気が付けば非売品というか個人的なコレクションとして所有している糸魚川ヒスイの原石くらいしか糸魚川ヒスイの原石がなくなってきちゃっております。

 

現地の取引先を通じて買い付ける事はできますが、てくてくと海岸を歩きながらパッと目に付いた惹かれる何かがある石を素早くキャッチ、わ~い、これヒスイだ!とか、チッ、キツネじゃん・・・とかみたいな楽しみ。

 

波の音をBGMに前かがみの姿勢で大小の石ころで形成された足場の悪い波打ち際を散策、首も痛くなるし、肩も凝っちゃうし、足腰もぐにゃぐにゃ、もう全身が疲労、満身創痍って状態になり、やがてヒスイを見付けよう!みたいな欲とか意識も薄れてきて無我の境地、ただ無心で波打ち際を歩き、無意識の内に目に付いた石を拾うみたいな時間を過ごしてみたくなっています。

 

ま、ちゅ~ても、夏場は太陽の日差しと海面に反射する日差しによってじわじわと弱火で長時間に亘って加熱されちゃうので、1日どころか数時間で水膨れができるような日焼けっていうよりも火傷みたいな事になっちゃうから、どちらにしても日の長い暑い時期には無理なんですけどね。

 

でも、そういう事を考えたり、ちょっと行ってみようかなぁ~って思ったりできるくらいに何となく少しばかりコロナが落ち着いてきた事は良かった。って思うんだけど、ちょっと何か最近また感染者数が増加傾向にあるみたいなニュースも目にするので、もう何だか分かりません、はい。

 

ちゅ~ような感じで、今回のブログでは糸魚川ヒスイの新作ルースを何点か紹介します。

 

 

糸魚川ひすい(新作ルース)

 

翡翠(ひすい)っていうと緑色をイメージしちゃうかもしれませんが、ヒスイという鉱物はヒスイ輝石という微細な粒子状の結晶の集合体となる鉱物になり、純粋ピュアなヒスイ輝石は透明無色になります。

 

微細な粒子状の結晶の集合体という構造上、他の鉱物が含まれ易く、透明~半透明の無色である事から様々な元素の影響や他種鉱物の含有によって豊富な色合いのバリエーションが生じます。

 

イメージカラー的な感じのある緑色石の場合、ヒスイ輝石にオンファス輝石やコスモクロア輝石なんかの他種鉱物とか微量な鉄やクロムといった元素による色合いになり、特に糸魚川のヒスイ海岸なんかでヒスイ探しをされる際には緑色の石っていう概念を捨てちゃった方がいいかと思います。

 

その上で意識するとしたら、そんなに大きくない2~3cmくらいの白っぽくて角ばった石を探すのがポイントで、そういう石の中でも表面を見ると何か味の素みたいなキラキラとした結晶が見える石があればヒスイの可能性大です。

 

ちゅ~事で、ヒスイという鉱物&宝石はヒスイ輝石という微細な粒子状の結晶の集合体になり、純粋ピュアなヒスイ輝石は透明無色になる事から、この透明度が下がると色合い的には白色系~乳白色系の色合いになります。

 

糸魚川ヒスイの中では比較的に見付け易い感じの白っぽいタイプは、正にこんな感じのものになりますが、ひび割れのように見える石目が入っていたり、サイズが小さかったり、鉄分なんかの影響で黄ばんでいたりするので純白って感じのものは見付かり難いかもしれません。

 

画像のルースは姫川産の白ヒスイを使ったルースになります。

 

 

 

ヒスイの場合、透光性って呼ばれる光を通す性質を持ったものと持っていないものがあり、一般的には透光性が高いものの方が好まれる傾向がありますが、地色が濃く鮮やかな色合いをしたものの場合、その色合い自体が透光性よりも重視される事もあります。

 

透光性を持ったものは、ペンライト等で光を当てると光を通して透光色というのが見られます。

 

白色系のヒスイで透光性があって透光色が見られるものだと透光色はグリーン系~ホワイト系~ラベンダー系ってな感じのものが多く、グリーン系の透光色を持ったものは白色系でも少し黄ばんだ感じの白色をしている場合が多く、ラベンダー系の透光色を持ったものは気持ち薄っすらとラベンダーカラーを感じる白色をしている場合が多いので、同じような色合いの糸魚川ヒスイでも様々な個性があります。

 

 

 

次に紹介するのは青海川産となる糸魚川ヒスイのルースです。

 

糸魚川ヒスイは地質的な要素もあって同じくヒスイの代表的な産地であるミャンマー産のものと比べて野趣溢れるというか景観性や趣きを感じられるものが多く、ま、それは日本人だからみたいなところもあるのかもしれませんが、宝石的な美しさだけでなく心惹かれる不思議な存在感というか独特の個性なんかも魅力になります。

 

こちらは原石としては白緑黒の混色系となる糸魚川ヒスイですが、いい感じの透明感があり、透光性も高かったのでカット研磨してルースにしてみたものです。

 

自然の生み出した天然の石ですし、特にヒスイ海岸で採取できる糸魚川ヒスイは長い年月を掛けて海中で海流なんかによって他の石と一緒に揉まれてきた事によって適度に表面が研磨されて角が取れ、何だか妙に手に馴染む形状になっている場合があるので、そのまま飾ったり、握り石みたいな感じで何にも加工しないでにぎにぎしたりするのもありですが、石質が良いものはカット研磨してルースや勾玉のような装身具みたいなものに加工しても楽しめます。

 

ま、余計な事をしなきゃ良かった・・・って後悔しちゃう場合もありますが、やっぱりカット研磨して良かったって思うものもあります。

 

勾玉とかは何か少し身に着けるのに抵抗があるって人でもルースだったら指輪やペンダントといった装飾品にして身に着け易いと思いますし、ルースに加工するのは原石の中でも特に良質のものを厳選している為、そんなに数は取れなかったりします。

 

うん、まぁ、良質の原石自体が非常に少ないんですけどね。

 

 

 

いい感じの透明感があるって事は透光性が高いって事になり、このルースは非常に光の通りが良くて何だか全体的に光っちゃっていますが、透光色も白緑黒の混色系になります。

 

一概には言えませんが、黒色をしたヒスイは石墨という炭素からなる黒色の鉱物による色合いの場合が多く、黒い色が濃くなる程に光を通し難くなる事から混色系の原石で黒色が混在している場合、アクセント程度に黒色を残すと糸魚川ヒスイらしい雰囲気が残せるように思います。

 

ちなみに混色系ではなく単なる黒ヒスイの場合は、黒色である事がポイントなので黒ければ黒い程に良質の扱いになります。

 

尚、混色系も見た目の色合いが透光性の有無よりも重視される場合があるので、その辺りはお好みでいいかと思います。

 

 

 

最後に大粒サイズとなる高品質な青海川産のラベンダーヒスイのルースになります。

 

これは原石の状態で明らかに秘めた美しさが感じられ、しかもパッと見では透光性が高い感じはしないにも関わらず、とても高い透光性と美しい透光色を持った滅多に見付けられないタイプとなります。

 

全体的に藤色、ま、ラベンダーヒスイって名称を考えるとラベンダーカラーって表現した方がいいのかもしれませんが、あたし的には藤色なんです。

 

そんな感じで全体的に藤色をした地色の中に若草色みたいな淡い緑色を感じる色合いが乗っていて、現時点で個人的に所有しているラベンダーヒスイの原石やルースの中でも突出して美しいものになり、眺める度にうっとりしています。

 

石質的には糸魚川ヒスイよりも良質なものが多いミャンマー産のヒスイにもラベンダーカラーのヒスイはありますし、色合い的にもミャンマー産の方が均一で鮮やかな色味のものがありますが、日本的な美しさを感じる独特の風情があって、糸魚川ヒスイらしい独特の個性と華やかさが楽しめるのです。

 

 

 

大粒サイズなのでペンライトが完全に隠れちゃっていますが、色鮮やかな透光色を持っています。

 

パッと見た感じの色合いよりも濃くて鮮やかな色合いの透光色を持つものって意外と少なく、色合いが濃いもの程、透光性がなかったり、逆に透光色が薄い色合いに見えたりするのですが、こちらのルースは見た目も透光色も華やかなのです。

 

ヒスイ海岸に行きたい気持ちがぐんぐんに高まってきておりますが、気温もぐんぐんに高まってきておるので、相殺、や、どっちかっていうと暑いが勝って行きたくない気持ちが今は強い。

 

暑さには勝てないです、はい。

 

ちゅ~ような感じで、ち~ゆ~。

 

 

ΦωΦ

 

 

もう夏だねぇ。

ΘεΘ

 

厳しいです。

ΦωΦ

 

まだ蝉が鳴いていないのが救い。

ΘεΘ

 

耳鳴りがするけどな。

ΦωΦ

 

熱中症じゃね?

ΘεΘ