猫車通信

糸魚川ヒスイと稀少石のお店「猫車(nekoguruma)」by Jewellery Studio Ijeluna

ミャンマーひすい:Jadeite

 

先日、NETFLIXでサザンオールスターズの茅ケ崎ライブを観ました。

 

あたしが10代の頃から聴いていて現在もまだ活躍中で今でも聴いている国内で唯一のミュージシャンなのです。

 

もちろん同じくらいの活動歴史を持つ現役の国内ミュージシャンは他にも存在しますが、10代の頃、20代の頃、30代の頃、40代の頃っていう世代感とか、昭和~平成~令和っていう時代感とかの変化がある中、年齢とか時代とかに変わらず聴き続け、その時々の出来事を思い出して幸せな気分になれるのはサザンオールスターズ(厳密にはソロ活動の桑田さんとKUWATA BANDも含むんだけど)くらいなのです。

 

で、ライブを観ていて楽曲の歌詞だったり、ライブ中のパフォーマンスだったり、もしかするとこういうのも今のご時世、何じゃらハラスメントであったり、コンプライアンスであったりと何かと不自由極まりない世の中なので、いつか当たり前のように観たり聴いたりできなくなる時代がやってくるのかなぁ・・・

 

茅ケ崎ライブを観ててサザンオールスターズの魅力、その素晴らしさを改めて実感、サザンオールスターズと同じ時代に生まれてマジで幸せ、ありがとうございます。

 

みたいな事を思いながらライブパフォーマンス中の桑田さんを眺めていたのですが、何ていうか・・・雰囲気?

 

挙動とか何となくのフォルムとかが化粧を落とした小梅太夫、すっぴんの小梅太夫に見えてきちゃって、そう思ったら逆に小梅太夫にしか見えなくなってきて今まで感じた事のない微妙な気持ちになりました・・・

 

好きな音楽とかミュージシャンとかジャンルとかって人それぞれだし、ずっと変わらず好きなものもあれば時代や年齢や環境とかなんかで変わっていく事もあるでしょうが、ずっと心に残るような音楽って多くはないと思うので大切にしたいです。

 

好きな音楽とか小説とかって何気にシークレット、あんまり他人には言わないようにしているので内緒の事も多いのですが、サザンオールスターズとか村上春樹とかは言っても大丈夫な感じ、そんな気がするのです。

 

音楽も小説も何じゃらハラスメントとかコンプライアンスとか、その当時の時代であれば問題なかったとしても現在では問題なのです!みたいな感じで失われないように切に願っている次第。

 

いや、マジで。

 

 

ミャンマー翡翠(ひすい)

 

翡翠(ひすい)は古来より珍重されてきた宝石となり、国内でも糸魚川周辺や鳥取県等から産出する事もあり、日本でも知名度が高く人気のある鉱物種になります。

 

世界的な産出地としては、ミャンマー(旧:ビルマ)、ロシア、アメリカ、イタリア、グァテマラ、カザフスタン等が挙げられ、その中でも世界的に流通量が多いのがミャンマー産の翡翠となります。

 

糸魚川ヒスイのブログでも触れましたが、宝石名:ひすい(ジェダイト:Jadeite)は透明無色~半透明乳白色~不透明白色をしたヒスイ輝石という微細な結晶の集合体となり、それに鉄、クロム、チタン、アルミニウム、炭素といった元素が混じり合う事によって様々なカラーバリエーションが生まれます。

 

また多くの人がイメージする緑色の色合いは、ヒスイ輝石の化学組成の一部(例:アルミニウムがクロムに置換等)によってコスモクロア輝石やオンファス輝石といった他種鉱物になったものや他種鉱物が混じり合う事に起因するものだったりします。

 

このように純粋なヒスイ輝石(透明無色~半透明乳白色、また不透明白色)に他種鉱物や元素が混じり合っている翡翠という宝石は、染色されたものや模造石も多く存在している為、ある程度の価格帯のルースに関しては信頼性の高い宝石鑑別機関の宝石鑑別書が付属しているものがお薦めですが、糸魚川ヒスイの場合は宝石としての美しさ以外に国産である事や採取された地域特性や趣きのある混色タイプといった景観性も評価される事からミャンマー産の翡翠とは異なる評価基準で扱われる場合が殆どです。

 

尚、糸魚川ヒスイ等の国産の翡翠が宝石としての品質的にはミャンマー産のものに比べると劣っているものが多いのは、地質的な違いに加えて、糸魚川周辺を含め、国産の場合は商業的な規模での採掘や採取は基本的におこなえない為、主に海岸で採取できるような小さなものや過去に採掘や採取された原石であるのに対して、ミャンマーの場合は主に商業的な規模で採掘をしている関係でサイズ的に大きな原石(皮被り等と呼ばれる表面が茶褐色~褐色の被膜状になった状態の塊状の原石)が産出している事も関係しています。

 

 

 

とは言え、ミャンマー産だから全てが高品質という訳ではなく、前述のように染色されたものや模造石も多く流通していますし、不透明石であったり、ぼんやりとした色合いのものであったり、その品質や色合いは様々ですが、今回のブログでは比較的に透明度の高いものや純粋なヒスイ輝石の色合いとなる白色系のものを中心に紹介しています。

 

ミャンマー翡翠の特性について 

  • 鉱物名:天然ジェダイト
  • 宝石名:ジェダイト(ひすい)
  • 和名:硬玉、ヒスイ輝石
  • 俗称:本ひすい
  • 結晶系:単斜晶系
  • 光学性:複屈折性
  • 劈開:通常なし(劈開方向93°)
  • 断口:多片状(靭性大)
  • 屈折率:1.66~1.68程度
  • 偏光性:潜晶質反応
  • 比重:3.25~3.34程度
  • モース硬度:6.5~7程度
  • カラーバリエーション:緑・白・黒・青・紫・赤・橙・黄・褐色・無色等
  • 補足:混色タイプもあり
  • 透明度:透明~半透明~不透明まで様々
  • 透光性:不透明でも透光性があるタイプもあり
  • 透光色:白系~緑系~青系等が多いが様々

 

基本的に鉱物及び宝石としての翡翠という意味では糸魚川ヒスイと同じような特性を持っていますが、ミャンマー産の場合は石目が少なく透明感のある宝石質のタイプが好まれます。

 

 

 

再掲載:ミャンマー翡翠の注意点について

歴史的に古くから特に東洋で珍重されてきた事から模造品や処理石が多く、それらの品質的な基準が一般的な宝石と異なる場合もあるので、参考までに紹介しておきます。

 

  • 天然未処理:最終仕上げの艶出しでワックスが使われている程度までの翡翠でA貨
          とかA-Jade等の通称で呼ばれる事もあります。

  • 樹脂含侵処理:翡翠はヒスイ輝石という微細な結晶の集合体となった鉱物になる
           為、含侵や着色が容易なのですが、その中でも色や透明度の改善
           を目的とした無色透明の樹脂含侵が施された翡翠でB貨とかB-Jade
           等の通称で呼ばれる事もあります。

  • 着色&染色処理:色合いの変化や彩度を持たせる為に着色料を使った含侵処理や
            染色処理をされた翡翠でC貨とかC-Jadeの通称で呼ばれる事が
            あります。

  • 漂白処理:翡翠が白色に見えるように漂白する人為的な処理となり、程度によっ
         て評価が変わるものの上記の樹脂含侵や着色&染色処理と組み合わさ
         れる事も多く評価としてはB貨(B-Jade)~C貨(C-Jade)の通称で呼
         ばれるタイプの翡翠になります。

  • その他:品質の異なる翡翠を貼り合わせる等をした加工翡翠でD貨とかD-Jadeの
        通称で呼ばれる事があります。

 

上記のような独特の品質基準がありますが、他の鉱物を翡翠に似せて着色&染色&漂白等をしたものや見た目の印象的には翡翠みたいに見える別種の鉱物は、そもそも翡翠ではないので翡翠としての評価対象外になります。

 

 

 

色合いに関しては好みもあると思いますが、宝石としては濃く鮮やかで透明感のある艶やかな緑色をしたものがもっとも評価が高くなり、緑色の彩度や透明感、光沢感が低くなる程、評価が下がっていきます。(サイズにもよりますが)

 

次いでラベンダー翡翠と呼ばれる紫色系の色合いをしたものとなり、同じく色合いの濃さや鮮やかさ、透明感や光沢感のあるもの程、評価が高くなります。

 

最近では、ラベンダー翡翠と並んで氷種とかアイスジェダイト等と呼ばれる極めて透明感のある透き通ったものの評価が高くなっており、透明度が高い分だけ色合い的には薄めだったり、淡い感じの印象となるものの翡翠特有の透光性の有無(見た目には光を通すようには見えないものの実際にはペンライト等で照らすと光が透ける現象)に関わらず、半透明石や不透明石とは明らかに違った独特の雰囲気が堪能できます。

 

半透明石や不透明石の場合は色合いやサイズを楽しむのに適しているのに対して、氷種とかアイスジェダイトと呼ばれる透明度の高いものはプルンとした質感や透明感を楽しむのに適していると思うので、色合いや透明度やサイズ感といった総合的な雰囲気でお好みのものを探せるのもミャンマー翡翠の魅力かもしれません。

 

 

 

ちゅ~ような感じで、ち~ゆ~。

 

 

ΦωΦ

 

 

透明度の高いルースは殆どが小粒サイズなのが涙なところなのです。

ΘεΘ

 

でも翡翠は頑丈な宝石なので気兼ねなく扱えるからいいよね。

ΦωΦ

 

ルースでも楽しめるけどジュエリーにするのもお薦めです。

ΘεΘ

 

糸魚川ヒスイとは違った魅力だよね。

ΦωΦ