猫車通信

糸魚川ヒスイと稀少石のお店「猫車(nekoguruma)」by Jewellery Studio Ijeluna

ブルーサファイア:Blue Sapphire

 

最近、日常の中で何かが足りない、不足しておると思った、そう感じたので少し真剣に考えてみた結果、足りていない、不足しておるものの正体は音楽であった。

 

NO MUSIC NO LIFE. って事であり、確かに以前に比べて音楽を聴く機会が激減、や、日常の中に音楽がない事実に気が付いたので何か音楽を聴こうと思ったもののBang & Olufsen、通称:B&OのステレオはCDが廃れ行く中で重いし場所を取るしって事で処分、ついでに大部分のCDも処分しちゃったのでハードもソフトもない、何の手段もない、あれれ?

 

ちゅ~ような感じなので仕方ない、やむを得ないからラジオでも聴くか、うん、そうしよう。って思ったのだが、や、そもそもラジオを聴く為の装置だってねぇ~じゃん。

 

うわぁ、マジか・・・って思ったのであるが、いまどきは全てスマフォで大丈夫、や、大丈夫ではない、もっと音楽を堪能したい、低音から高音まで幅広い音域をリアルに感じられる高品質な音響装置でないと満足はできない。

 

こうした感じ、感覚というのは最近、ま~ま~の頻度で実感、音楽とか小説とか映画とかのカルチャー的なものだったり、居住空間とか車とかオーディオとかみたなライフスタイル的なものだったり、ファッションとか香水とかの腕時計とかの嗜好品的なものだったり、そういう諸々に対して鈍感、うすのろになっており、日常的に何気なく見たり聞いたり使っていたりしていたものが気が付くと日常の中から淘汰され、何かの拍子にふと心が動いてもぐんぐんに時代感。

 

ま、でも音楽くらいは何とかなると何となく思ったのであるが、音質を無視するならPCで聴けなくないもののCDを聴く事に対する難易度はぐんぐんに上がっており、ラジオを聴く事だってRadikoを使わないといけなかったりして、や、どっちにしても音質は無視っすよね?

 

みたいな感じで、あぁ、こうやって何気ない普通の日常を彩っておった様々なものがゆっくりと色褪せていく、ちょっとずつ失われていくのね・・・って黄昏、これ、比喩的な意味で。

 

ちゅ~ような訳で梅雨、こうした時期的な雰囲気も含め、ちょっと気分転換にそこまで本格的じゃなくてもいいんだけど、ま~ま~いい感じに音楽とかラジオとかが聴けるオーディオでも買おうかと思い、ちょっと調べたんですが、や、もう何て言うか思ってた以上にスマフォに寄り添っているっていうか、もうスマフォが核になっておる装置っていうか、これってもうスマフォが心臓部、逆にスマフォなければ何の役にも立たないんじゃねぇ~の?

 

みたいな状態、そんな感じのものが殆どで音楽、いつまでも続く音楽・・・

 

僕には始めと終わりがあるんだ

こうして長い間空を見てる

音楽いつまでも続く音楽

踊っている僕は君を見てる

 

坂本龍一のBallet Mecanique、多分、うろ覚えだけど。

 

こういう感じで何となく気分のまま、その時々の思い付きでも偶々でも構わないけど好きな音楽を聴きながら雨の日にドライブ、フロントガラス越しに見える雨粒、その向こうに紫陽花、みたいな景色、そういう時間を堪能したいところですが、黄昏、うん、時間帯的な意味でトワイライト、外が薄暗い感じの明るさになるとぐんぐんに視力が低下・・・なかなかの乱視に加えて老眼ですね、くっすん。って話しじゃなくて、やっぱ比喩的な意味での黄昏って事でお願いします、ここは。

 

ちゅ~ような訳でスマフォでYOASOBIのアイドルでも聴くか。

 

えっ!?

 

 

 

ブルーサファイア(Blue Sapphire)

 

サファイアという宝石は豊富なカラーバリエーションとスター効果やカラーチェンジ効果といった特殊な光彩効果を持ったタイプバリエーションも多いのが特徴となりますが、そんなサファイアの和名は青玉となっているようにブルーサファイアと呼ばれる透明青色をしたタイプが代表的な色合いになります。

 

ブルーサファイアと呼ばれるタイプでも産地や微妙な色調の違い、色の濃さ、透明度等によっては、コーンフラワーブルー(矢車草という花を連想させる色合いの青色)、ロイヤルブルー、カワセミブルーといった表現が冠される事もあり、同じブルーサファイアであっても見た目の雰囲気や印象は様々です。

 

以前までは中央宝石研究所といった国内の信頼性の高い宝石鑑別機関では、上記のような表現の記載はしていませんでしたが、現在は希望を出せば該当する色調や色の濃さ、透明度、産地等によってはコーンフラワーブルーやロイヤルブルー等の記載が可能な場合もあります。

 

希少性という意味ではコーンフラワーブルー、ロイヤルブルーの順(カワセミブルーはプロモーション的な意味合いが強い表現になるので宝石鑑別書での記載はされません)となりますが、加熱非加熱によっても価値が変わりますし、産地によっても稀少性は変わりますし、サイズ(キャラ目)やカットの状態、品質といった各要素によっても稀少性や価値に違いが生じます。

 

特定の産地や加熱非加熱といった人為的な処理の有無への拘り、コーンフラワーブルーやロイヤルブルー等の特定の表現が記載される事に対する拘りがある方でなければ、基本的には見た目の色合いやサイズ感といった印象を重視して選ぶのが良いかと思います。

 

 

 

もともとは、コーンフラワーブルーはカシミール(インド側)のブルーサファイアに対して使われていた表現になり、ロイヤルブルーはビルマ産(現:ミャンマー)のブルーサファイアに使われていた表現になり、カワセミブルーはセイロン産(現:スリランカ)のブルーサファイアに使われていた色合いの表現になり、主に非加熱未処理石に対して用いられていました。

 

以前から正式名称というよりもプロモーションネーム的な感じで用いられてきた色合いの表現だった為、産地が違っても似た色合いの場合や加熱非加熱といった人為的な処理に関係なく適用される場合もあったりと宝石業界内での統一がされていなかった上、各国の宝石鑑別機関によっても基準が異なっていた事もあり、特に日本国内の信頼性の高い宝石鑑別機関では表現として記載するのは見送られていました。

 

でも現在は、国内の宝石鑑別機関でも基準となるルールが設定され、産地や加熱非加熱といった人為的な処理の有無を問わず、基準の色調を持ったルースに対して要望を出せば「ロイヤルブルー」といった表現で別途で記載がされます。

 

留意点としては、産地に関しては加熱処理が施されたルースの場合には産地特定の精度が下がる事から産地証明を出させない事、ビルマ(現:ミャンマー)やインドやセイロン(現:スリランカ)といった古くからあった産地だけでなくマダガスカル等の新しい産地から産出したものであっても基準となる色調の条件を満たしている場合には、ロイヤルブルーといった表現の記載が入るので産地や加熱非加熱は関係なく単純に色合いに対する表現となっている事です。

 

宝石の歴史は古く、時代の変化によって領土権であったり、産出地の変化(産出していた地域での産出量の減少や枯渇であったり、新しい産出地の登場)であったり、各国や地域によるローカルなルール(プロモーションネームや宝石鑑別機関の基準の違い)であったり、情報や物流等の技術進歩だったり、様々な要因によって名称や表現なんかも廃止されたり、変更されたり、新しく定められたりするものなので説明が難しい部分もあります。

 

 

 

今回のブログで紹介しているルースは、非加熱&産地証明をしたスリランカ産の大粒サイズのブルーサファイアとなり、まだ中央宝石研究所ではロイヤルブルー等の固有の色合いを表現する基準が定まっていなかった頃のルースになります。

 

濃く鮮やかな綺麗な色合いをした非加熱未処理のブルーサファイアとなり、サファイアの特徴である二色性(見る角度によって異なる色合いに見える事)の影響もあり、中央宝石研究所の宝石鑑別書にブルーサファイアと記載されるものの中では気持ち青紫色(ヴァイオレット)を感じる青色をしたブルーサファイアとなります。

 

【 ブルーサファイアの特徴や数値について 】 

  • 鉱物名:天然コランダム
  • 宝石名:ブルーサファイア or サファイア
  • 補足:色調によってはロイヤルブルー等の表現がされる場合があります。
  • 結晶系:六方晶系(三方晶系)
  • 産出形状:六角柱状結晶、複六角錐結晶、樽型結晶、礫状
  • カラー:透明青色
  • 透明度:カット研磨されたルースは主に透明
  • 光沢:ガラス光沢
  • モース硬度:9程度
  • 劈開:なし
  • 断口:貝殻状
  • 比重:3.99~4.05程度
  • 偏光性:複屈折性
  • 屈折率:1.757~1.776程度
  • 多色性:二色性
  • 分光性:産地によって差異
  • 蛍光性:産地によって差異
  • インクルージョン:シルク状、液体状、ダスト状、結晶、液膜、色帯構造等

 

 

大粒サイズのブルーサファイア(特に非加熱未処理石)は、以前はインドやミャンマーやスリランカといった産地のものが中心でしたが、現在ではマダガスカル等の比較的に新しい産地のものが中心となっています。

 

 

 

スリランカ産のサファイアに見られる特徴的なインクルージョンである指紋のようなフィンガープリントインクルージョンになります。

 

ちなみに次回のブログでは同じくブルーサファイアでも今回のブログで紹介したブルーサファイアとは違う誰もが青色(ブルー)って感じる色合いをしたルースを紹介しようかなぁ~って思っています。

 

ちゅ~のも特に透明感のあるファセットカットが施された宝石の場合、蛍光性や多色性(サファイアの場合は二色性)、ルースの大きささ厚み等によって見た目の色合いの印象が変わる上、宝石鑑別機関の厳格な基準によって表記される色合いの色調が定められている為、同じブルーサファイアでも見た感じに違いが出るのです。

 

ちゅ~ような感じで、ち~ゆ~。

 

 

ΦωΦ

 

 

バイカラーからのカシミール(パキスタン)でブルーサファイアの流れになります。

ΘεΘ

 

本当にサファイア好きだよな。

ΦωΦ

 

ブルーサファイア①(今回)~ブルーサファイア②(次回)へと続きます。

ΘεΘ

 

あ、そうなんだ。

ΦωΦ

 

予定ですけど。

ΘεΘ