猫車通信

糸魚川ヒスイと稀少石のお店「猫車(nekoguruma)」by Jewellery Studio Ijeluna

ハイアライトオパール:Hyalite Opal

ハイアライトオパール

 

腕時計の日付を合わせる儀を経て迎えた3月ですが、海の向こうでは戦争が始まっている。

 

ちょ、人類、大丈夫か?

 

ちゅ~ような感じで21世紀、もう2022年な訳ですが、先日、ちょ~久し振りにtwitterを開いたら知らない間に結婚とか出産とかしている方がいっぱい、若っ!ってなった。

 

や、あたしのリアルでは極楽浄土に旅立っていく方の方が多く、マジ、ビバ、現世って感じで何だかバランスが取れているというか、時代って変わっているし、時間って常に前へ前へと進み続けているものだと改めて思ったりした。

 

ちゅ~ような中、アマゾンプライムかネットフリックスか憶えていないんだけどクリストファー・ノーラン監督の「テネット」っていう時間が逆行する映画を観た影響で頭がおかしくなっておって、もう時間って何?って感じだったりする。

 

しかも映画の冒頭の舞台はウクライナのキエフになっているから何というか・・・

 

ちゅ~ような訳で現実に戻ってくる為に普段は殆ど観る事がないテレビをちょっとだけ観た・・・のか、或いは録画しておいた何かの番組を観たのか記憶が定かではないんですが、その途中、何かのコマーシャルで竹内まりやの元気を出してが流れておって、めっちゃ懐かしい、や、あたしには直接的に関係ないんだけど長い付き合いの古い友人が当時お付き合いしていたガールフレンドが竹内まりやを聴いておって、や、もう30年以上も前の話しなんですが、その頃の記憶が鮮明に蘇ってきて、あれ?

 

何か時間が逆行しておるがな!

 

みたいな感じになっておった訳でありますが、結果、人生はあなたが思うほど悪くないって気持ちになったから良し。

 

や、それでいいのか?

 

 

ハイアライトオパール:Hyalite Opal

ハイアライトオパール

 

オパールは恐らく誰もが名前くらいは知っている知名度の高いメジャーな宝石のひとつなんじゃないかなぁ~って思いますが、そんなオパールのイメージは何となく色とりどりの遊色効果(プレイ・オブ・カラー)が見れらるプレシャスオパールなんじゃないかしら?

 

遊色効果の事を英語では「プレイ・オブ・カラー」って呼ぶのですが、その名の通り色遊びをしているようなオパールの特徴的な光彩効果となり、こうした遊色効果が見られるオパールを総称してプレシャスオパールと呼びます。

 

このプレシャスオパールには固有の正式な宝石名を持ったブラックオパール、ファイヤーオパール、ウォーターオパール、ボルダ―オパール等に加えて母岩付きのオパール(カンテラオパール)とか単にオパールの宝石名となる淡い地色をしたメキシカンオパールなんかも含まれ、宝石学的には異なる固有の宝石名であっても総じてオパールという宝石のイメージってのがあるかと思います。

 

ですが、オパールの中には遊色効果を示さない「コモンオパール」と呼ばれるタイプのオパールも存在し、固有の正式な宝石名を持っているファイヤーオパールの中でも遊色効果を示さないタイプのものとかキャッツアイ効果を示すオパールキャッツアイのようなタイプのものとか半透明~不透明のピンク系やイエロー系やグリーン系やブルー系の淡い色合いが特徴になったオパールなんかがあります。

 

今回のブログで紹介するのは、そんな遊色効果を示さないコモンオパールの中でもマニアックなコレクター向けの稀少タイプとなる「ハイアライトオパール(単にハイアライトと呼ばれる場合もあります)」となりまするよ。

 

 

ハイアライトオパール

 

ハイアライトというのは、ガラス状の無色透明のオパールとなり、産出する形状が粒状や小球状である事から和名では「玉滴石」と呼ばれており、ガラス状である事から「ミュラーズ・ガラス」とか「グラス・オパール」の通称で呼ばれる場合もあり、その多くはカット研磨されたルースの状態ではなく鉱物標本のような状態で愛好家さんや蒐集家さん達に珍重されてきました。

 

現在では以前よりも稀少宝石のコレクターさんやカット研磨されたルース自体を観賞用としてコレクションする愛好家さんや蒐集家さんが増加した事もあり、ハイアライトオパールのカット研磨されたルースを見掛ける機会が増えてきましたが、基本的にハイアライトの産出形状は前述のように粒状や小球状といった小さな結晶となる事からカット研磨したルースの大部分は1ct 未満の小粒サイズになり、大きくても2ct 前後のファセットカットとなっています。

 

遊色効果を示さない透明無色のオパールになる為、どちらかと言うと完全に観賞用のコレクターアイテム的な扱いになり、ジュエリー等の装飾品として用いられる事は稀なものとなりますが、オパールという宝石そのものが種類や色合いや光彩効果やタイプといったバリエーションが豊富な上、知名度も高くて人気もあり、鉱物標本やルースとしての観賞用としてもジュエリー等の装飾品としてもコレクションし易い宝石となる事からダイヤモンドを除くと比較的にマニアックな傾向が強くなりがちな透明無色(カラーレス)の宝石の中で何気に近年では存在感を見せ付けているのであります。

 

 

ハイアライトオパール

 

ハイアライトの見た目としては透明無色ですし、カット研磨されたルースとなると比較的に小粒サイズが中心となる事から単にオパールという知名度や人気の高い宝石のひとつだからと言うにはアピールポイントっていうか、訴求力みたいなものが不足しているように感じるかもしれませんが、ハイアライトの最大の特徴は蛍光性にあり、蛍光鉱物としての側面を楽しめるからだったりします。

 

アバウトな意味でのオパールは和名では蛋白石と表現される鉱物種になり、この成因には母岩の隙間で含水珪酸鉱物として成因される以外にも例えば木質と置換されたオパライズド・ウッド、貝殻と置換されたオパライズド・シェル、骨と置換されたオパライズド・ボーンといったオパール化した様々なバリエーションが含まれます。

 

宝石としては遊色効果が見られるプレシャスオパールの中でもブラックオパール、ファイヤーオパール、ウォータオパール、ボルダ―オパール等の固有の正式な宝石名を持ったタイプや単にオパールの名称であっても遊色効果が見れらるメキシカンオパールや母岩付きオパール(カンテラオパール)等といったタイプが代表的なオパールのイメージとなっていますが、鉱物としては様々なオパライズド(オパール化した)タイプのものがあり、その中でハイアライトオパールの無色透明という特徴や粒状や小球状といった産出形状はバリエーションの多いオパールの中でも極めて特殊な個性になり、ハイアライトという固有の名称が付いているんですね。

 

 

ハイアライトオパール

 

カット研磨されたルースの状態でのハイアライトオパールの場合、特徴的な産出形状である粒状や小球状といった外観的なポイントが分からない為、単に透明無色のオパールというだけではなく成分や屈折率、蛍光性等も含めて分析が必要になるので宝石鑑別書を作成するまではハイアライトオパールなのかどうか分からない何気に判断が難しい宝石になります。

 

そうは言ってもカット研磨されたルースの殆どが1ct 未満の小粒サイズになる事から宝石鑑別書を作成される事は少ないのですが、1ct を超えるルースの場合には信頼できる宝石鑑別機関で宝石鑑別書を作成した方が良いかもしれません。

 

【 ハイアライトオパール:Hyalite Opal 】 

 

  • 鉱物名:天然オパール
  • 宝石名:オパール
  • カラー:透明無色
  • 結晶系:非晶質、珪酸の微球状粒子の立体配列
  • 産状:粒状、小球状
  • 透明度:透明
  • 光沢:ガラス光沢、樹脂光沢
  • モース硬度:5.5~6.5程度
  • 劈開:なし
  • 断口:貝殻状
  • 屈折率:1.44~1.42程度
  • 偏光性:単屈折性
  • 多色性:省略の記載または認めず
  • 蛍光性:個体によるが基本的に認む
  • 比重:1.99~2.25程度
  • 分光性:特に必要な吸収を認めず
  • カット研磨のスタイル:主にファセットカット
  • 主な産地:メキシコ

 

 

ハイアライトオパールは水滴のような粒状や小球状に結晶が成長する上、カット研磨されたルースは透明無色のカラーレスとなる事から特徴的に気泡のような液体包有物や模様のような液膜包有物が見られます。

 

 

ハイアライトオパール

 

ハイアライトオパールそのものはカット研磨されたルースよりも鉱物標本とか原石みたいなものの方が外観的な特徴なんかも分かり易いですし、カット研磨されたルースの殆どが1ct 未満の小粒サイズになり、その目的も観賞用のコレクションアイテムという感じになっています。

 

なんですが、こういうところにエネルギーを費やす癖があるのが猫車さんなので、2ct アップと3ct アップとなる2点のルースを何月になるか分からないけどゴールデンウィークくらいまでにはオンラインショップの方に出そうかなぁ~って思ってます。

 

ちゅ~ような感じで、ち~ゆ~。

 

 

ΦωΦ

 

 

名前がいいよな、ハイアライトって。

ΘεΘ

 

うん、響きがかっこいい。

ΦωΦ

 

筋金入りの愛好家さんとか蒐集家さんとか玄人好みな宝石です。

ΘεΘ

 

ま、一般受けは難しいだろうな。

ΦωΦ

 

でも心をくすぐる宝石なのです。

ΘεΘ