猫車通信

糸魚川ヒスイと稀少石のお店「猫車(nekoguruma)」by Jewellery Studio Ijeluna

ベニトアイト:Benitoite

ベニトアイト

 

ちょっと体調も優れない事もあり、今回も少し短めの記事になりそうですが、美しいブルーサファイアにも似たアメリカ:カリフォルニア州サン・ベニト郡のディアブロ山地の付近でしか産出されていない稀少宝石となる「ベニトアイト:Benitoite」についての記事を書こうと思います。

 

ベニトアイトは、典型的な稀産稀少の宝石となり、その殆どが「1ct」にも満たない小粒の宝石で「2~3ct」もあるルースとなると極めて稀少性が高い比較的に小さなサイズの稀少宝石となります。

 

あたしは個人的に小粒サイズのルースはあまり好みではないものの小粒サイズのルースしか存在しない上、美しい色合いと品質、それにアメリカらしい特殊な素晴らしいカット研磨が施されたルースは殆ど市場に出ない事もあり、それなりのルースを一点だけ買い付けたんだよ。

 

まぁ、青色の宝石が好きだって事もあるのですが、かなりの金額でした・・・

 

ちゅ~ような感じで、今回はアメリカを代表する稀少宝石のひとつ「ベニトアイト:Benitoite」の紹介となりますよん。

 

ちゅ~か、下書き記事を書き溜めるだけでも少しばかり消耗度が激しいので、そろそろ不定期更新になりそうですが、そんな大層な記事でなくても書き残しておきたい気持ちがあるので、可能な限り書いていきたいと思います。 

 

 

ベニトアイトという稀少宝石について

稀少宝石にも一般的に宝石として扱われるもので特殊な色柄や光彩効果を持ったタイプ、別格となる品質やサイズを持ったタイプ等、いろいろな稀少宝石が存在しますが、限られた産地でのみ産出するタイプ、既に枯渇してしまった流通量が極めて少ないタイプなんかが本来の意味での稀少宝石となります。

 

こうした解釈は時代と共に変わり、新産地が登場したり、より高品質で大きな原石が発見されたりして稀少性が低くなる事もあれば、逆に時代が流れる程、入手するのが困難(場合によっては不可能)になり、稀少性が高くなるものもあります。

 

ベニトアイトの場合、最初の発見が1900年代の初頭となり、当初はブルーサファイヤと混同されてきた歴史がありますが、発見から一世紀以上も経過しているにも関わらず、現在のところ新産地が登場したという話しも耳にしませんし、以前のように比較的に大粒サイズで高品質なタイプの産出量も減少し、枯渇したのではないかと言われているような状態なので、稀少宝石という扱いに相応しい稀少性を持った宝石となっています。

 

ベニトアイト

 

こちらのルースが「1.027ct」となるベニトアイトしては比較的に大き目のサイズとなったルースになります。

 

このルースよりも安価な価格でサイズ的には「2ct」程度のルースもあるましたが、色合いや品質、それにカット研磨のクォリティーでは、こちらのルースの方が遥かに美しく魅力的だったので思わず購入してしまいました。

 

当時の為替相場で考えると販売価格の方が安価になってしまっているのですが、あたし的には過去に蒐集してきた宝石や稀少宝石なんかのコレクションを少しずつ後継者となってもらえる人に託していきたいと思っているので、それはそれで別に構わないのです。

 

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ベニトアイトの特徴や数値といったデータについて

ベニトアイトにも若干のカラーバリエーションが存在しますが、その中でもブルーサファイアのような美しく鮮やかな青色をしたタイプがもっとも代表的な色合いとなり、もっとも人気の高い色合いとなっています。

 

鉱物的な特性や特徴は、この後に記載しますが、その中でも「瑠璃光沢」と呼ばれる二色性を伴った質感と光沢感が特徴となっており、分散度は高いものの濃青色をしている為、煌びやかに煌くファイアーは感じ難くなっています。

 

ベニトアイト

  

【 ベニトアイトの特徴や数値について 】 

  • 鉱物名:天然ベニトアイト
  • 宝石名:ベニトアイト
  • 和名:ベニト石
  • 結晶系:六方晶系
  • 産出形状:三角柱状結晶、両錘状結晶、平板状等
  • カラー:青色(淡青色~濃青色)、青紫色、ピンク色、パープル色、白色等
  • 透明度:透明~半透明
  • 光沢:ガラス光沢(瑠璃光沢)
  • 光沢補足:高品質なルースに限っては瑠璃光沢と呼ばれます。
  • モース硬度:6~6.5程度
  • 劈開:不明瞭
  • 断口:貝殻状または不平坦状
  • 比重:3.64~3.68程度
  • 偏光性:複屈折性
  • 屈折率:1.757~1.804程度
  • 多色性:強い二色性
  • 分光性:特に必要な吸収を認めず
  • インクルージョン:液体包有物、ダブリング等
  • 産地:アメリカ(カリフォルニア州サン・ベニト郡ディアブロ山地付近)
  • 補足:枯渇していると言われる程に産出量が激減
  • 代表的なカット:主にファンシーファッションカット
  • カット補足:小粒のルースは通常のラウンドカット等

 

 

ベニトアイトの持つ美しさは、ルースのサイズが大きくないと分かり難いのですが、大粒サイズのルースは極めて少ない為、その多くは小粒サイズとなっています。

  

 

ベニトアイトを使ったジュエリー

大粒サイズのベニトアイトは基本的に観賞用のコレクションストーンとして愛好家さんや蒐集家さんが所有している為、ジュエリーの場合、その多くは比較的に小粒サイズのベニトアイトが用いられています。

 

稀にアーティスティックなジュエリーで大粒サイズのベニトアイトが使われたジュエリーもありますが、特徴的な光学特性が損なわれてしまうリスクがある為、やや色合いや品質が低く、カット研磨のスタイルが無難なものが多くなります。

 

ベニトアイト

 

こちらのセンターにセッティングしているベニトアイトのルースサイズが「0.14ct」となり、ベニトアイトトしては標準的な大きさとなる為、周囲を取り巻いたメレダイヤのサイズを少し小粒サイズにする事でベニトアイトのルースを引き立たせて見えるようにしています。

 

この大きさのメインストーンだと宝飾系とうよりも上品なファッションリングのような印象になってしまうのですが、立体的なデザインにする事で遊びを持たせています。

 

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一般的に宝石が好きな方であっても、ベニトアイトのような稀少宝石はなかなか手がでないというか、まぁ、普通にスリランカ産のブルーサファイヤとかが買えてしまいますもんね。

 

あたしもスリランカ産のサファイアはカシミール・サファイヤに次いで好きなサファイアなので気持ちはわかりますが、ベニトアイトにはベニトアイトにしかない魅力や美しさが存在しているので、何となく頭の片隅に記憶しておいて下さいませ。 

 

ちゅ~ような感じで、ち~ゆ~。

 

 

ΦωΦ

 

 

カット研磨のスタイルがアメリカンだよね。

ΘεΘ

 

アールデコな感じ。

ΦωΦ

 

またいつかニューヨークに行きたいね。

ΘεΘ

 

肺から空気が漏れるじゃん・・・

ΦωΦ