猫車通信

糸魚川翡翠と稀少石のお店「猫車(nekoguruma)」by Jewellery Studio Ijeluna

カメオ(ストーン・カメオ / メノウ):Cameo(Stone Cameo / Agate)

カメオ

 

前回の記事ではカメオの中でも素材よりも芸術性の方が重視された「シェル・カメオ」を紹介しましたが、基本的には「カメオ」といえば宝石彫刻品となり、もっともイメージしちゃうタイプが、今回の記事で紹介する「メノウ:Agate」を使った「ストーン・カメオ」じゃないかしら?

 

これはですね、メノウを使ったカメオなんだけど、ストーン・カメオに使われる宝石や天然石って実際には様々なものがあり、インパクトというか印象に残り易い装飾性のあるカメオだけに良し悪しよりも好き好きというか好みの傾向によって個人差があると思いますが、もっとも流通量が多い上、そのデザインやモチーフのバリエーションも多いので何となくメノウを使ったカメオが代表的なストーン・カメオって感じになっているじゃないかしら?って思ったんだけど、そうでもないの?

  

もう説明してんだか質問してんだか分かんない感じになっちゃいましたが、西洋アンティークジュエリーの愛好家さんや蒐集家さんなら別ですが、そうじゃなければ流通量が多くて比較的に目にする機会が多いものの方が印象に残るって勝手に思う事にして書いていきますよ。

  

 

「ストーン・カメオ:Stone Cameo」って何なん?

宝石や天然石を使った彫刻品で広義では大理石なんかも含まれますが、基本的には彫刻を施していない状態でもジュエリー等の装飾品に用いられる宝石や天然石を使ったカメオの事になります。

 

【 ストーン・カメオに使われる主な宝石や天然石 】

  • メノウ(Agate):絵柄や図柄が白色でベースが赤や緑や黒色なんかのツートンカ
              ラーをしたカメオ

  • 水晶(Quartz):無色透明のロッククリスタルや紫色のアメジスト等の水晶を使
            ったカメオ

  • オパール(Opal):主にオーストラリア産のホワイト・オパールを使ったカメオ

  • ターコイズ(Turquoise):柄模様のない水色系の単色タイプのターコイズを使っ
                  たカメオ

  • ラピスラズリ(Lapis Lazuli):柄模様のない単色のラピスラズリを使ったカメオ

 

 

西洋アンティーク・ジュエリーでは、エメラルドのような宝石を使ったものもありますが、基本的には上記のような宝石や天然石が使われたものが多いんですよ。

 

ちゅ~ても現在は、作家さんを除くと産業的なスタイルか工芸品のようなスタイルでしか製作される事がなくなっている為、透明感のある各種水晶を使ったカメオは殆ど見なくなり、産業的なスタイルだとメノウ、工芸品のようなスタイルだとオパール、ターコイズやラピスラズリは芸術性が重視されたシェル・カメオと似たような位置付けになっています。

 

また、宝石として扱われるものでも有機物となるサンゴ等を使ったカメオはストーン・カメオとは言わず、シェル・カメオと同じようにコーラル・カメオと呼ばれて区別されます。

 

 

メノウを使ったストーン・カメオ

シェル・カメオがイタリアを拠点にしているのに対して、メノウを使ったストーン・カメオはドイツを拠点にして製作されているんですよ。

 

もともと西洋文化の中で誕生した彫刻品になる為、その絵柄や図柄も西洋的なスタイルになっている為、同じ彫刻でも東洋の翡翠や珊瑚の彫刻品とは全く違ったものになります。

 

ドイツはカメオに適したメノウの産地だった事もありますが、工業生産が上手で技術力もあり西洋の中でも緻密さと正確さに加え、超音波彫刻のような機械による量産化を図った事によってメノウを使ったストーン・カメオはドイツのお家芸みたいな感じになっているんだよ。

 

ちゅ~ような感じで、カメオに適したメノウ自体はドイツ国内から他の産地に切り替わっていますが、メノウを使ったカメオの殆どが現在でも有名な宝石研磨の町として知られるイーダー・オーバーシュタインで製作されているんだね。

 

日本でいうと甲府みたいな感じですね。

 

  

メノウを使ったストーン・カメオの特徴

カメオというアイテムの特性上、西洋的なロマンチックちゅ~か、メルヘンちゅ~か、ファンタジーな世界観や印象を持ったタイプから、もう写実的というか写真を元にして製作しました的なリアルな描写や印象を受けるものまでデザイン的な幅は広いのですが、代表的なカメオっぽい感じの女性像や風景や動植物がメインモチーフになっています。

 

作家さんも多いものの緻密さや正確さが逆に工業製品に向いているので、シェル・カメオや他のストーン・カメオ、機械化が進んでいなかった頃の時代の作風と違って量産的な印象が強くなっちゃいましたね。

 

有名なカメオ作家さんの作品も原型となり、量産化されサインだけ入るものが多く、工房ちゅ~かアトリエ的な感じのサインだったりするよ。

 

しかしながら、メノウを使ったストーン・カメオの場合、浮き出た白い部分とベースの赤や緑や黒色といった色合いとのコントラストが独特の神秘的な雰囲気を生み出している為、モチーフに関係なく他のストーン・カメオとは一味違った世界観というかイメージになっていますね。

 

【 メノウを使ったストーン・カメオの主なモチーフ 】

  • 女性像:女性の横顔といった女性像をモチーフにしたデザイン
  • 天使:エンジェルモチーフのデザイン
  • 花:バラなどの花や植物をモチーフにしたデザイン
  • 動物:馬や鳥、イルカ、猫、犬などをモチーフにしたデザイン
  • 風景:自然の風景や建築物などをモチーフにしたデザイン

 

芸術性という意味合いでは、ルネ・ラリックやエミール・ガレといったアールヌーボー―からアールデコといったスタイルに近いのがメノウを使ったストーン・カメオの特徴になり、シェル・カメオで見られるような神話系のモチーフは少なくなります。

 

  

メノウを使ったストーン・カメオ

ドイツ製のメノウを使ったストーン・カメオはパターンがある為、時代によって絵柄や図柄の作風に違いは ありますが、何となく一貫して通ずる雰囲気や世界観があるので好きな人は好きですよね。

 

それに機械化が進んで量産品が多くなった事で稀少性という意味では弱くなったもののリーズナブルというかハンドメイドで一点一点を職人さんや作家さんが製作したものよりお買い求めし易くなっていますし、同じ絵柄や図柄でも色違いのタイプもあるのでコレクションして楽しむにも向いています。

 

グリーンメノウカメオ

 

こちらはベースが緑色をしたメノウを使ったカメオになりますが、良く似た絵柄や図柄は多いものの同じものは少ない何気に古い・・・っていっても30年くらい前ですが・・・の女性像をモチーフにしたものです。

 

西洋的な懐古主義とでもいうのか、女性像に関してはモダンなスタイルが登場する以前の昔ながらのデザイン性となっています。

 

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赤メノウカメオ

 

こちらはベースが赤色系のメノウを使ったカメオとなり、先程のベースがグリーンのタイプよりも新しいものになっています。

 

その頃の芸術的な文化も反映して絵柄というよりも図柄のようにイラスト化された女性像となりますが、白い部分の厚みを変えて何層かの異なる厚みの層を作る事によって自然なグラデーションではなく色合いの違いや積層的な立体表現が楽しめますね。

 

メノウを使ったカメオの中では少し異色な作風ですが、それなりに大量生産された事もあり現在でも目にする機会が少なくないデザインですよ。

 

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黒メノウペンダントブローチ

 

こちらはベースが黒色のメノウを使ったカメオとなり、メノウを使ったストーン・カメオの女性像をモチーフにしたものの中でも特に神秘的な印象が強く感じられるタイプとなっています。

 

このカメオはペンダント・ブローチというK18素材を使ったジュエリー の状態で買い付けたものですが、蓮の花といった東洋的なモチーフが用いられたり、ベースになる底面にも彫刻が施されたりした手の込んだ作品になっており、ここまでに紹介した2点のメノウを使ったカメオと違って芸術性の高いタイプになっていますね。

 

このタイプは数が少なく、その製作工程で手作業も入っているタイプになり、一目で単なる量産品とは違った印象を感じられます。

 

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恐らく、まだ他にもメノウを使ったカメオは何点か所有していると思うのですが、それこそ当時は量産品でもそれなりの価格だったのが、現在では余程、個性的なデザインか出来映えの明らかに違ったタイプでないと愛好家さんや蒐集家さんも興味を持たないというか、既に所有している事から、何となく参考的に目に付いたものを出してみたんですね。

 

ちゅ~ても、やっぱりストーン・カメオとしては代表的なものですから、紹介してみたんだよ。

  

ちゅ~ような感じで、ち~ゆ~。

 

 

ΦωΦ

 

 

ペンダント・ブローチになった蓮の花がデザインに入っているものは今でも魅力的というか惹き付けられる何かがあるね。

ΘεΘ

 

絶対数が少なく、あまり流通していないタイプだからだよ。

ΦωΦ

 

ま、西洋のカメオにしても東洋のカービングにしても個性があるから好みが分かれるでしょうね。

ΘεΘ

 

ま、カメオやカービングに限らず石ちゅ~のは、そういうものですね。

ΦωΦ