猫車通信

糸魚川ヒスイと稀少石のお店「猫車(nekoguruma)」by Jewellery Studio Ijeluna

ビリオーマイト:Villiaumite

ビリオーマイト

 

今回は稀少石として主にコレクター向けのカットストーンとなる「ビリオーマイト:Villiaumite」っていう鉱物の紹介になります。

 

ジュエリー等の装飾品や知名度なんかを切っ掛けに宝石や天然石の種類を知ったり、興味を持ったりする場合が多いと思いますが、カット研磨されたルースにもコラクター向けのマニアックなタイプが多く、世界中に愛好家さんや蒐集家さんが存在しているんですよ。

 

カット研磨されたルースの事をカットストーンと呼びますが、鉱物標本のような原石系と違ってカット研磨された事で美しさが強調されたものが多くなり、必然的にカット研磨に適した透明感の高い宝石質となる高品質のタイプが中心になってくるのが特徴かしら。

 

もともと宝石質の透明度のあるタイプが少ない鉱物やカット研磨に適していないデリケートな鉱物であるにも関わらず美しいカット研磨が施されたものが多いので、その意味では稀少宝石や稀少石として扱われる事になり、おまけにジュエリー等の装飾品に加工される事はない為、かなりマニアックなコレクターアイテムとなりますが、あたし的にも猫車さん的にも好んで扱っているんだよ。

 

ちゅ~ような感じで、今回はそんなコレクター向けの稀少石となる宝石質の「ビリオーマイト」の紹介になります。 

 

 

ビリオーマイトとコレクター向けのカットストーン

恐らく多くの方は見た事も聞いた事もないと思いますが、ビリオーマイトというのは正式な鉱物名でもあり、正式な宝石名でもある稀少石のひとつとなります。

 

どんな鉱物でも同じですが、透明感が高く色鮮やかな原石というのは、それ自体が極めて稀少性が高いタイプとなりますが、カット研磨されたカットストーンとなると単純に鉱物的な稀少性だけでなくカット研磨の品質まで含めた総合的な美しさが求められる為、そのカット研磨する過程で削られたり切断されたりしてサイズが小さくなる分、より稀少性が高くなる事から、原石の状態で鉱物標本的に販売される事が多いと思いますが、美しい鉱物を素晴らしい作品にしたいと思うカット研磨職人さんの高い意識みたいなものが感じられますね。

 

そんな「ビリオーマイト」の最大の特徴は水溶性で水に溶ける性質を持った鉱物という事になります。

 

これはカット研磨してルースにする過程の中でも特に厄介な性質で加工で生じる摩擦熱を通常は水で冷やしながら形を整えるのですが、水に溶ける為、特にシャープなエッジやフラットな面が出し難くなり、かと言って水で冷やしながら加工をしないと摩擦熱で破損や変色してしまう事からカット研磨する職人さんのチャレンジ精神と高い技術が必要とされるんですね。

 

こうしたチャレンジ精神や高い技術力があって初めて美しいカットストーンとして生まれ変わるものの先に書いたように鉱物として透明感が高く色鮮やかな原石であれば何の手も加えないで鉱物標本として販売しても十分に稀少価値があるにも関わらず、こうしたカット研磨をするという事は半端な職人さんじゃできませんよね?

 

失敗しちゃったらボツになってしまうだけでリスクの方が遥かに高く、知名度の高い宝石や天然石でもなければ必ずしも買い手が付く訳でもないですもんね・・・

 

それでも職人さんと呼ばれる人や芸術家と呼ばれる人はやってしまうというか、やらずにはいられない因果な宿命というか気質が必要で、そうしたものを持っているかどうかは職人や芸術家としての器量だったりします。

 

ぶっちゃけ売れる売れないとか考えたりしていないというか、自己満足と思われても仕方ない要素が含まれているのは確かですが、あたし個人的には小さくまとまった作品や無難な作品を製作したり、売る事だけを目的とした作品を製作する職人さんや芸術家さんよりも好きなんですね。

 

どれだけのチャレンジ精神や技術力があっても名前を出さないのが職人さんなら、名前を出すのが芸術家さんタイプなのかしら?

 

ちゅ~ような事を単純な見た目の美しさや稀少性や宝石としての知名度より以上に考えちゃうのが、コレクター向けのカットストーンのひとつの魅力だったりします。

 

ビリオーマイト

 

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ビリオーマイトの特徴や数値といったデータについて

ビリオーマイトという鉱物は極端な話し「塩化ナトリウム」の「塩素」が「フッ素」に置き換わった鉱物となり、天然の「フッ化ナトリウム」となります。

 

これに様々な元素や地殻環境による影響が加わる事で主にオレンジレッドやオレンジピンク系の色合いをした透明度の高いものがカットストーンにされる事があります。

 

フッ化ナトリウム自体は様々な分野で使用されている特別に珍しい化合物ではないものの天然の鉱物としては珍しく、その殆どは合成された化合物となりますよ。

 

ビリオーマイト

 

【 ビリオーマイトの特徴や数値について 】 

  • 鉱物名:天然ビリオーマイト
  • 宝石名:ビリオーマイト
  • 別名:ヴィヨーマイト、ビリオムマイト
  • 結晶系:ー
  • 産出形状:ー
  • カラー:レッド、オレンジ、オレンジレッド、オレンジピンク等
  • 透明度:透明
  • 光沢:ガラス光沢
  • モース硬度:2~2.5程度
  • 劈開:ー
  • 断口:ー
  • 比重:ー
  • 偏光性:単屈折性
  • 屈折率:1.330程度
  • 多色性:ー
  • 分光性:特有の吸収を認む
  • インクルージョン:液体包有物、針状包有物、結晶包有物、成長線等
  • 産地:ー

 

 

カット研磨される程の透明度と鮮やかな色合いをした原石は非常に特殊な為、省略される要素が多いのですが、宝石質のタイプはロシアやカナダといった産地のものが多くなります。

 

ビリオーマイト自体、殆どカットストーンとして流通しない事もあり、個々のルースの特性が微妙に異なりますが、カットストーンとしては透明度や色合いの鮮やかさといった原石の持つ美しさに加えてカット研磨のスタイルとクオリティーによる見た目の要素が高くなり、サイズ的には1ct前後、それより大きなサイズのものも逆に小さなサイズのものも殆どありません。

  

 

一般向けではないコレクター向けという事もありますが、天然の鉱物としても珍しくなるので、思っていた以上に書ける事がなかったなぁ・・・ 

 

ちゅ~ような感じですが、こうしたコレクター向けのカットストーンが日本でも、もっと人気が出るというか普通になって定着するといいなぁ~って思っています。

 

ちゅ~感じで、ち~ゆ~。

 

 

ΦωΦ

 

 

マニアックだなぁ・・・

ΘεΘ

 

あたしらっぽい感じじゃん。

ΦωΦ

 

まぁ、そうだけど。

ΘεΘ

 

こんな感じがいいんだよ。

ΦωΦ