猫車通信

糸魚川ヒスイと稀少石のお店「猫車(nekoguruma)」by Jewellery Studio Ijeluna

ブラックオパール:Black Opal

ブラックオパール

 

前回の記事では、いろいろなタイプのオパールについて書きましたが、今回は様々なタイプの宝石として取り扱われるオパールの中でも特に宝石としてのオパールって存在となっている「ブラックオパール」の紹介になりますよ。

 

ブラックオパールってのは、宝石として取り扱われるオパールの筆頭格ちゅ~だけではなくて、世界中で古くから珍重されている代表的な宝石のひとつでもありんす。

 

以前に書いた「世界五大宝石」って記事でも不変の四大宝石であるダイヤモンドやルビーやサファイアやエメラルドと同格のポジションとして扱われる事もある程、素晴らしい宝石なんだね。

 

そりゃ、まぁ、どんな宝石も自然の生み出したものなので、色合いや内包物や瑕疵等の品質的な要素も含めて、何かしらの個性や特徴があって、それが天然の証しでもあるのです。

 

ちゅ~ても特定のスタイルと大きさにカット研磨されたルースの状態だと傾向的には類似性の方が強くなり、それなりの目利きさんや愛好家さんじゃないと微妙な差異を実感し難いんじゃないかしら?

 

しかしながら、ブラックオパールやファイヤーオパールとかウォーターオパールとかのメキシコオパールって呼ばれる宝石に関しては類似性よりもパッと見の違いの方が分かり易いのが特徴だったりするのです。

 

 

ブラックオパールってどんな宝石なんなの?

主たる定義としては、黒色~灰色をした地色に鮮やかな透明感のある遊色効果が見られるオパールの事になりますよん。

 

オパールの場合、鉱物的には非結晶で微球状粒子やその塊状の粒子が立体的に配列されている為、そうした個々の状態によって不規則な様々なパターンと色合いの遊色効果が生じる事から、似た雰囲気や印象のルースはあっても全く同じという事がなく、同じブラックオパールでも多種多様のタイプが存在するんですね。

 

一般的にはブラックオパールの名前通りに地色が黒色で大き目の透明度を感じるパターンで赤や青や緑といった複数の鮮やかな遊色が映えて見られるものが最高品質となりますが、ルースの大きさにもよりますし、遊色パターンの色合いや印象もあるので、あたし的には感覚的に好みのタイプをお薦めしちゃいます。

 

現在は主要な産地であるオーストラリア産のタイプで透明度がある淡い色合いの地色をしたものを「セミブラックオパール」の通称で呼ばれる事が多くなってきていますが、あくまで俗称というか格付け的な意味合いになるので宝石鑑別書に記載される表現ではないっすよ。

 

ブラックオパール

 

 

【 雑談 1:遊色効果って何なん? 】

 

オパールの特徴についての説明をするのに「遊色効果(英語では、プレイ・オブ・カラーと呼びます。)」という専門用語を使う事になりますが、この「遊色効果」とは光の干渉によって見る角度によって多彩な虹の七色をした光の揺らぎが生じる光彩効果の事になりますよ。

 

基本的には主にプレシャスオパールと呼ばれる宝石として扱われるタイプのオパールに生じる光彩効果となり、オパールという宝石の代表的な特徴ですが、アンモナイトがオパール化した「アンモライト」等の一部の鉱物でも見られる場合がありますね。

 

 

ちゅ~ようなブラックオパールの中でもサイズがありポロポーションが良く、地色が黒色で透明感のある多彩で鮮やかな遊色効果を持ったハイエンドなルースは、非常に稀少性が高く、ダイヤモンドやルビーやサファイヤやエメラルドに勝るとも劣らない宝石として取り扱われているんですよ。

 

またブラックオパールは日本でも人気の高い宝石のひとつだった事から、多くのファンや愛好家さんや蒐集家さんがいますが、華やかで派手な印象が強いハイエンドなブラックオパールとなると少しバブル時代の印象というかイメージがあるかなぁ・・・

 

 

ブラックオパールという宝石の詳細説明

宝石としてのオパールは個体差がある為、一般的なブラックオパールの説明となる事から、情報や数値は統一された固定情報や固定値ではありませんので、あくまで参考としてご覧下さいね。

 

ブラックオパール

 

 

【 ブラックオパール:Black Opal 】 

 

  • 鉱物名:天然オパール
  • 宝石名:ブラックオパール
  • カラー:不透明~半透明 遊色効果
  • 産地:主にオーストラリア
  • 光沢:ガラス光沢
  • モース硬度:5.5~6.5程度
  • 劈開:なし
  • 断口:貝殻状
  • 屈折率:1.44~1.42程度
  • 偏光性:単屈折性
  • 多色性:省略の記載
  • 蛍光性:認む
  • 比重:2.10程度
  • 分光性:特に必要な吸収を認めず
  • 拡大検査:特有の遊色斑
  • 代表的なカット研磨のスタイル:カボッションカット、バフトップカット

 

 

個々のルースによって特性等に微妙な差異があると思いますが、高品質の原石は主要な産地が決まっており、その産出量も減少傾向にあり、透明感が高く鮮やかな色合いの遊色効果を持ったルースは限られている事から、似た数値となるかと思いますよ。

 

 

【 雑談 2:パターンや斑(ふ)って何なん? 】

 

オパールの遊色効果で現れる色彩の模様は、パターンや斑(ふ)といった表現で称されるんだよ。

 

こうしたパターンや斑の入り方や見え方なんかは、遊色効果で見られる多彩な色合いと同様にオパールの特徴的な個性となるので、ひとつのポイントになるんだね。

 

とても細かな粒子状の砂斑と呼ばれるようなものから大胆なモザイク模様のようなパターンまで様々ですが、これもブラックオパールの場合、特に識別し易い特徴となっているんだよ。

 

 

いろいろな宝石品質のブラックオパール 

もっとも宝石品質と言ってもピンキリなので価値的な事は省略して遊色効果のパターンや色合い等の雰囲気についての紹介が中心になります。

 

ちゅ~ても、あたし自身が青色が好きなので主にブルー系の色合いをしたタイプが好きなので少し偏ったバリエーションになってしまっているので申し訳ない・・・

 

blackopal

 

こちらは規格外のサイズとなるブルーフラッシュ系の華やかで幻想的な大きなパターンの強い遊色効果が見られる別格ルースで最高ランクのブラックオパールですね。

 

ブラックオパールも他の宝石と同様に大粒サイズのものは少なく、特に性質上、ルースの状態にカット研磨された状態では厚みがない平坦なルースになる事が多いので、こうした横から見ても高さがあって美しいフォルムとプロポーションのカボッションカットをしたものは稀少になりますよ。

 

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BlackOpal

 

こうした地色が黒いもの程、ブラックオパールらしいタイプとなりますが、遊色効果は控え目で鮮やかなネオンカラーのような青色と緑色になっています。

 

やはりプロポーション重視でルースとしての高さもあり、眺める為のコレクションルースというよりもジュエリー等の加工に向いたものになっています。

 

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ブラックオパール

 

やや地色の黒さが弱いものの全体的に均一感のある鮮やかな青色の遊色効果を持ったブラックオパールですが、こちらも稀少な大粒サイズなんですね。

 

部分的に乳白色のミルキーな帯が見られる神秘的な印象を持ったルースになってますよん。

 

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ブラックオパール

 

こちらのルースは非常に細かで多彩な色合いのパターンをした遊色効果が特徴のブラックオパールとなり、砂斑と呼ばれるタイプとなりますね。

 

細かくチラチラと煌くようなパターンの遊色効果を持つものも稀少なタイプとなりますよ。

 

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ブラックオパール

 

一転して大きな斑がモザイク状になった特徴的な遊色効果をしたルースになり、オレンジや赤色といった暖色系の色合いも入ったあたしにしては珍しいブルー系じゃないブラックオパールのルースです。

 

細かな粒子状の遊色効果が特徴的な砂斑とは対照的な大胆さが特徴となるモザイク斑は、派手やかな印象が強くなりますね。

 

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BlackOpal

 

ブラックオパールの名称からはイメージが付かないかもしれませんが、全体的にミルキーな色合いをしたブラックオパールの大粒ルースですよ。

 

サイズを重視した不定形のルースで遊色効果のパターンも不均一で表情が豊かですね。

 

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ブラックオパールという宝石名の通り、基本的に地色が黒いタイプの方が宝石としての評価は高くなりますが、遊色効果で見られる色合いやパターン等の表情やルースとしてのサイズやプロポーション等によっても評価が変わるので、なかなか難しい宝石と言えますね。

 

ちゅ~ても逆にパッと目での見た目の印象が重視され易い単純な部分もあり、そうした宝石としての奥の深さから多くの愛好家さんや蒐集家さんから愛されてて、ブラック・オパールは色石と称される宝石の中では特に熱狂的なファンやマニアが多い宝石のひとつとなっているんですよ。

 

ちゅ~ような感じで、オパールの中でも宝石としての歴史や人気では筆頭格とも言えるブラックオパールの話しでした。

 

ち~ゆ~。

 

 

ΦωΦ 

 

 

何気に好きな宝石なんだよね。

ΘεΘ

 

青系の色目に偏ってるけどな。

ΦωΦ