猫車通信

糸魚川ヒスイと稀少石のお店「猫車(nekoguruma)」by Jewellery Studio Ijeluna

クリソベリル:Chrysoberyl

クリソベリル 

 

今回は、あたしが宝石の中でも特に好きな「アレキサンドライトキャッツアイ」についての記事を書こうと思った思ったのですが・・・

 

それを書くには、まず「アレキサンドライト」っしょ?って感じになり、ちゅ~か、その前に「クリソベリル」が最初じゃんね?って事で、今回は「クリソベリル」の記事になったんですよね。

 

アレキサンドライトやアレキサンドライト・キャッツアイという固有の宝石名を持った宝石は鉱物的には「天然クリソベリル」となり、宝石としては「クリソベリル」や通称的な宝石名となっている「パロットクリソベリル」と同じ鉱物グループの変種タイプとなるんです。

 

ちゅ~ような「クリソベリル」って宝石の中でも「キャッツアイタイプ」とか「パロットタイプ」とか「シルキータイプ」とか「アレキサンドライト」とか何気に個性的な変種タイプのバリエーションが多いから、「アレキサンドライト・キャッツアイ」の記事に辿り着くまで、クリソベリルシリーズの記事を3~4つくらい書かないといけない感じなんだよ・・・

 

ちゅ~ような感じで今回は「クリソベリル」という宝石です。

 

 

クリソベリルという宝石について

クリソベリルの中ではキャッツアイ効果を持った「クリソベリル・キャッツアイ」の方が猫目石の通称で親しまれているくらいに馴染み深くて代表的なタイプとなっていますが、実はキャッツアイ効果を持たない透明度が高く美しい「クリソベリル」という宝石がスタンダードなタイプになるんですよ。

 

クリソベリル自体は、それなりにカラーバリエーションがあるものの色相的には限られていて、やはり代表的な色合いとなると美しい華やかさと光沢感を持ったイエロー系のタイプになるんじゃないかしら。

 

【主な宝石としてのクリソベリルのタイプについて】 

 

  • 通常のクリソベリル:黄色や黄緑系の透明感のあるタイプ
  • クリソベリルキャッツアイ:キャッツアイ効果が見られる半透明のタイプ
  • パロットクリソベリル:華やかで鮮やか薄緑系の色合いをした稀少タイプ
  • シルキータイプ:表面に靄が掛かったような神秘的な色合いのタイプ
  • アレキサンドライト:青紫や青緑系の透明感のあるカラーチェンジ効果のある
              変種のタイプ
  • アレキサンドライトキャッツアイ:キャッツアイ効果のあるアレキサンドライト 

 

 

今回の記事では、通常のクリソベリルに加えて、シルキータイプのクリソベリルについての内容になるっす。

 

 

クリソベリルの特性なんか

クリソベリル

 

クリソベリルという鉱物名や宝石名よりも変種タイプのアレキサンドライトや通称としてのキャッツアイという名前での認知性の方が高く、特にキャッツアイ効果を持たない透明感のある美しい単色系のクリソベリルには興味が惹かれなかったり、知らなかったりする方も多いんじゃないかしら?

 

しかし、実際には宝石としては非常に優れた特性を有しているので、こうした機会を通じて興味を持ってもらっえるといいっすね。

 

カラーバリエーションも豊富ですが、スタンダードな色合いとなるとイエロー系となり、クリソベリルの宝石名はギリシャ語で黄金を意味する言葉が語源となっている事からもイエロー系の代表的な宝石のひとつとなっているんだよ。

 

ちゅ~ような感じで、一般的なクリソベリルについての特徴なんかは下記のようになっていますが、ここには後日、改めて紹介する事になる特色系の色合いをした「パロット・クリソベリル」と呼ばれるタイプのクリソベリルも含まれています。  

 

【 クリソベリル / Chrysoberyl 】

  • 鉱物名:天然クリソベリル
  • 宝石名:クリソベリル
  • 和名:金緑石
  • 結晶系:斜方晶系
  • 産出形状:柱状結晶・双晶・三連晶・稀に礫状
  • カラー:黄色・帯黄緑色・緑色・褐色等で濃淡に幅があり
  • 補足:シルク光沢を持ったシルキータイプが存在
  • 透明度:透明~半透明~不透明
  • 光沢:ガラス光沢
  • モース硬度:8.5程度
  • 劈開:1方向に対して明瞭ないし不明瞭
  • 断口:貝殻状
  • 比重:3.68~3.73程度
  • 偏光性:複屈折性
  • 多色性:強い三色性(個体差あり)
  • 分光性:アイアンバンド
  • 産地:ブラジル、インド、スリランカ等
  • 代表的なカット:特になし

 

 

クリソベリルのグループでは、主に透明度の高い単色系の一般的なタイプ、シルキーな光沢感を持ったシルキータイプ、キャッツアイ効果を有したキャッツアイタイプの3つのバリエーションが存在し、それらのタイプによって特性が異なっているんだよ。

 

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美しいイエロー系の宝石「クリソベリル」のルース達

クリソベリルとしては黄色系~黄緑系~緑色系~褐色系なんかのカラーバリエーションがありますが、この内、帯黄緑系~緑色系のタイプは「パロットクリソベリル」という通称で呼ばれる稀少色となり、この通称は正式な宝石名に近い扱いとなっている事から、次回のブログにて紹介しますね。

 

クリソベリル

 

やや緑色の強い透明緑黄色をした煌びやかな印象のクリソベリルとなり、クリソベリルとしては珍しいカットコーナーレクタンギュラーミックスカットが美しい存在感のあるルースですね。

 

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クリソベリル

 

こちらはインドやスリランカ等では以前まで見掛ける機会の多かった高品質の宝石の原石を大きさ重視で左右非対称の特殊な形状にカット研磨したタイプのクリソベリルとなり、このカット研磨のスタイルが施されたルースは宝石の種類に限らず、基本的に非常に高品質で美しいものが多いんです。

 

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シルキーカラーの神秘的な印象のクリソベリルのルース

クリソベリルに限らず、透明度が高く硬度のあるサファイア等の宝石には、稀にシルキーな印象の薄靄の掛かったような神秘的で幻想的な独特の表情を持ったルースが存在します。

 

主にパキスタン~スリランカ~インド等の限られた産地で採取や採掘された宝石に多い気がしますが、市場流通性が低い為、あまり目にする機会のないタイプとなっていますよん。

 

シルキークリソベリル

 

地色が華やかなイエローカラーなのでシルキータイプは優しく穏やかな印象になり、通常のクリソベリルとは違った雰囲気を感じられるルースとなります。

 

クリソベリルに限らず、シルキーな光沢感を持った稀少色の宝石は極めて人気が高いんですよ。

 

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知名度や人気的にはクリソベリルキャッツアイに軍配が上がるところですが、あたし的にはイエロー系の色合いをした宝石の中では「クリソベリル」という宝石が上級者向けで飽きがこないんじゃないかと思っています。

 

モース硬度もサファイアやルビーに次ぐ硬度となり、色合い的にも特徴的で透明度も高く非常に美しい宝石で古くから珍重されてきた歴史のある宝石ですからね。

 

残念な事に「クリソベリル」には変種タイプとなるクリソベリルキャッツアイ、それに稀少な変種タイプとなるアレキサンドライトやアレキサンドライトキャッツアイが存在し、それらの存在感が強過ぎる事もあって宝石としては埋もれてしまっている感じがしちゃうんですよね・・・

 

ちゅ~ても色合いの濃淡によってハッ!っとする程の美しさや魅力を持ったものがあるので、そんな何かしらの心を惹かれるものを感じたなら、宝石としては文句なしに素晴らしい石なので愛用して欲しいと思います。

 

ちゅ~ような感じで、次回は「クリソベリル・キャッツアイ」っすよ。

 

ち~ゆ~。

 

 

ΦωΦ

 

 

通好みな宝石なんだよね。

ΘεΘ

 

玄人好みちゅ~感じ。

ΦωΦ