猫車通信

糸魚川ヒスイと稀少石のお店「猫車(nekoguruma)」by Jewellery Studio Ijeluna

番外編:宝石の個性的な柄模様を楽しむ(絵画的な柄模様)

ピクチャーストーン

 

今回の「宝石の個性的な柄模様を楽しむ」シリーズの番外編となる第三弾では、宝石というよりは天然石の扱いになるタイプですが、その独特の風景画のような柄模様から「ピクチャーストーン」として人気のあるアゲート等の紹介になります。

 

 

絵画のように見える柄模様をした天然石は日本に限らず世界中に愛好家さんや蒐集家さんが存在しており、遠くの風景から樹々や植物のように見える近景から何らかのモチーフに見える柄模様といった感じで何気にバリエーションが多く、その中でもアゲートという天然石のピクチャージャスパーやランドケープアゲートが代表的なピクチャーストーンとして珍重されていますよ。

 

ピクチャーストーンは見る人によって多少の印象は異なるものの荒涼とした砂漠や大地に連なる岩山、中世のヨーロッパのお城や中東の建築物を彷彿させる景色、窓から眺めた樹々や光景を思わせる景色といった何とも情緒溢れる独特の世界観を感じさせる要素があり、柄模様としてはロマンチックなタイプとなるかもしれません。

 

それ程の種類を所有していないので、紹介できるルースは限られていますが、斑点模様や斑模様、ツートンカラーやバイカラー模様といったタイプとは違った個性と魅力がありますよん。

 

遠景での風景画のような柄模様

遠景での風景に見えるピクチャーストーンの多くは、どことなく見た事も行った事もない異国情緒を感じる柄模様をしていますね。

 

馴染みの深い日本の風景とは違ってスケール感や独特の地域色のような風景が楽しめ、何となく蜃気楼を見ているような気分になります。

 

ピクチャージャスパー

こちらは、ごつごつとした岩山が連なったように見えるピクチャーアゲートとなります。

 

アゲートという天然石は特徴的に縞模様が入ったカルセドニーという鉱物の一種になりますが、こうした風景を感じる柄模様をしたタイプは「ランドスケープアゲート」や「シーニックアゲート」等の名称で呼ばれます。

 

ピクチャージャスパー

こちらも同じく異国情緒を感じる柄模様をしたアゲートになります。

 

ピクチャーアゲートの場合、フラットな板状にカット研磨されたルースになっている事が多く、表裏のどちらからも独特な柄模様を眺める事ができちゃいます。

 

色合いや形、それに柄模様といった要素で見る人に様々な景色や風景を感じさせてくれるので、柄模様としては個性的で印象が強い反面、ジュエリー等に加工して身に着けると何の違和感もなく使い勝手の良いアイテムになるのも特徴ですよ。

 

 

近景での風景画のような柄模様

自然の生み出した柄模様になる為、その風景は必ずしもスケール感のある遠景ではなく窓から眺めた景色のような近景での風景画のような柄模様をしたタイプも多くあります。

 

デンドリックアゲート

こちらはフラットな板状のルースではなくカボッションカットが施されたルースとなりますが、樹々や植物のようなシルエットと背景の色合いから何となく荒野をイメージしちゃう柄模様になっています。

 

こうした樹木や植物、シダのような柄模様が見られるピクチャーストーンは「デンドリックアゲート」や「デンドリッククォーツ」や「デンドリックジャスパー」等の名称で呼ばれます。

 

これらは樹枝晶状を意味するデンドライトに天然石の名称が続いたネーミングになりますが、日本では昔から特に決まった鉱物でなくても何となく樹木や植物やシダ模様のように見える柄模様の石を「忍石」と呼んでいますが、これもデンドリックストーンの一種になりますね。

 

 

雪景色のような柄模様

デンドリックオパール

こちらはカルセドニーとオパールの成分が混じり合った雪景色のように見えるタイプとなり、複数の鉱物が混在している為、デンドリックオパールやデンドリッククォーツのような感じで呼ばれている天然石です。

 

半透明の乳白色をした部分と白色の部分のコントラストに黒い樹枝晶状の柄模様が美しいタイプとなりますね。

 

これらの風景や樹木のような柄模様が見られる天然石は鉱物が結晶化する過程で別の成分や元素や鉱物が取り込まれた事によって生じるので、多種多様なパターンやバリエーションがあり、こうしたルース以外にも大きな観賞石といったものまで様々なものがあります。

 

あたし個人的には宝石や稀少宝石をメインに取り扱っている為、あまり多くの天然石は所有していないのですが、こうしたタイプの柄模様をした宝石は殆どないので、海外に買い付けに行った記念的な感じで何となく気が惹かれるルースがあればついでに買い付けちゃったりしてました。

 

ちゅ~ような感じで、今回は「宝石の個性的な柄模様を楽しむ」って感じで、(ま、この番外編の第三弾に関しては宝石というより天然石ですが・・・)シリーズ記事を書いてみましたが、自然の生み出した柄模様の美しさや個性的な表情なんかを少しは楽しんでもらえたかしら?

 

ひとつの記事でひとつの宝石を紹介するのに比べて地味に大変なのですが、また何かしらのシリーズものを書きたいと思っているっすよ。

 

ちゅ~ような感じで、ち~ゆ~。

 

 

ΦωΦ

 

 

柄模様って事だと外せないよね。

ΘεΘ

 

そうなんだよ。

ΦωΦ

 

メインで蒐集しているタイプじゃないしねぇ。

ΘεΘ