いや、ほら、ほれ、年末年始の期間中、銀行の貸し金庫に入れなかった。
殆どの宝石ルースやジュエリー等を貸し金庫での保管をしちゃってるから気軽に宝石達を眺められなかった関係で先々には切り刻んでルースに加工する予定だったものの存在を忘れていた水晶の鉱物標本的な原石を持ち出してきて眺めておったのですが、その影響もあって何だか少しだけ水晶の気分になってきたような気がしなくもないっていうか、うん、まぁ、何となく水晶の気分になったような・・・
ちゅ~ような感じで、年末に銀行の貸し金庫から発掘してきた6点ばかりの水晶の中でも前回の「パパゴアイト・イン・クォーツ」と並んでインクルージョン系の水晶としては別格の扱いとなる稀少性を持った「アホアイト・イン・クォーツ」を今回のブログではご紹介しますという話しを前回のブログで書いたのは記憶に新しく、さすがに頭の中の消しゴムの性能が極めて高いあたしも忘れてはいなかったので、こうして書いている訳でありまするよ。
英語では鉱物的に天然クォーツと呼ばれる鉱物は和名で石英となりますが、多くの場合、主に透明~半透明の結晶群となった鉱物は和名で「水晶」と呼ばれており、その色合いやインクルージョンのタイプによって宝石学上の正式な固有の宝石名があるものと正式な宝石名ではないものの一般的に通称として認知されているものがありまする。
透明~半透明となる水晶
- ロッククリスタル:透明無色の水晶
- ローズクォーツ:淡いピンク色をした水晶
- シトリン:黄色系の色をした水晶
- アメジスト:紫色系をした水晶
- パーティカラードクォーツ(アメトリン):黄色系のシトリンと紫色系のアメジ
ストが混在した水晶 - スモーキークォーツ:淡褐色~淡茶褐色系をした水晶
- ケアンゴーム(最近は使われる事が少なくなりました):黒色をした水晶
- ルチレイティッドクォーツ:ルチルインクルージョンが内包した水晶
- トルマライズドクォーツ:トルマリンの柱状結晶を包有した水晶
- デンドリッククォーツ:インクルージョンによる柄模様が見られる水晶
- クォーツキャッツアイ:上記の各水晶の半透明石でキャッツアイ効果を示す水晶
- スタークォーツ:キャッツアイ石と同様に半透明石でスター効果を示す水晶
他にもあるかなぁ・・・とりあえず、パッと思い浮かぶ感じでは、このような主に単色の透明~半透明石、特徴的なインクルージョン等の入った産状が結晶状となる透明石が正式な宝石名を持った水晶として扱われておりまするよ。
半透明~不透明石となる石英
- タイガーアイ:酸化したクロシドライトにより茶褐色~黄褐色系の色合いをした
石英で主にキャッツアイとして流通 - ホークスアイ:クロシドライドにより灰青色~灰色系の色合いをした石英で主に
キャッツアイとして流通 - アベンチェリンクォーツ:微細な粒子状のアベンチュレッセンス効果を示す様々
な色合いの半透明をした石英 - カルセドニー:様々な色合いや柄模様を持った半透明~不透明の石英の総称
- カーネリアン:赤~赤橙色系の色合いをしたカルセドニー
- クリソプレーズ:淡~濃の緑色系をしたカルセドニー
- アゲート:縞模様や複雑な柄模様をした半透明のカルセドニーの総称
- サードニクス:白色または乳白色と赤または赤橙色の縞模様をしたアゲート
- ジャスパー:不透明なカルセドニーの総称
- ブラッドストーン:濃緑色のカルセドニーに赤色のジャスパーが斑点状に入った
カルセドニー
こちらの半透明~不透明石の場合は主に産状が塊状となり、透明無色以外に白濁色や乳白色といった色合いの石英が他の鉱物に浸透しているものも多い為、含有成分の比率だけでなく色柄模様等によって固有の宝石名を持つものもあります。
基本的には、そこまで稀少性が高く高価な鉱物ではない為、色柄模様であったり見た目の印象であったりの趣味嗜好性が重視される場合が多く、特にアゲートやジャスパーを含むカルセドニーは色柄模様によって様々な俗称や通称があり、石英が影響した鉱物や宝石は多岐に亘る事から、紹介し始めるとエンドレスになる系なのです。
宝石というよりも鉱物として珍重されるので宝石学上の宝石名よりも通称であったり俗称であったりの方が分かり易いかもしれないのですが、あんまり水晶系の事を書く機会がないので書いてみましたって感じでおます。
あぅ、いつもとは違う感じで雑談、前置きが長くなってしまっているっす・・・
ま、いっか。
ちゅ~ような感じで、大雑把に区別すると透明~半透明をした結晶状のクォーツが水晶となり、半透明~不透明をした塊状のクォーツが石英となり、石英の場合は他の鉱物に浸透した状態であったり、混ざり合った状態であったりするものが多いので鉱物名としては天然クォーツとはならないものが殆どだったりするのであります。
で、ですね、透明~半透明をした結晶状のクォーツ、ま、水晶って呼ばれるタイプの中にも実に多様性に富んだバリエーションが存在し、その多くの場合、正式な宝石名とはならないものの一般的に通称として区別されているのであります。
いろいろな水晶(通称とか俗称とか)
- 見た目の形:日本式双晶とか松茸水晶とか両錐水晶とか骸骨水晶とかカテドラル
とかジャッカレー等の見た目の形状に特徴のある水晶 - インクルージョン:別結晶のクォーツであったり、パイライト、ゲーサイト、レ
ピドクロサイト、クロライト、トルマリン、ルチル、ヘマタ
イト、ラズライト、デュモルチェライト、フローライト、パ
パゴアイト、アホアイト等の様々な他の鉱物であったり、水
やオイル等の液体であったり、管状包有物や液膜包有物等に
よる特殊な光彩効果であったり、いくらでもバリエーション
のある様々なインクルージョン系の水晶 - その他:幽霊水晶、山入り水晶、ファントム等と呼ばれる成長線が入った水晶
和名というか日本語での名称と英語等をカタカナ読みにした名称が混在した紹介になっちゃってて分かり難い感じになってしまいましたが、水晶系はバリエーションの多さと通称や俗称の多さが極めて多い事から、ま、そこら辺は何となく分かってもらえたら十分なのでおじゃります。
ちゅ~か、ここまで書くだけでとても疲れちゃったのですが、いや、これ、まだ本題となる「アホアイト・イン・クォーツ」の紹介に入っていないんですけどね・・・
ちゅ~てもですね、ここから先は逆にあんまり何にも大した事は書かないと思うよ。
何それ?
みたいな。
アホアイト・イン・クォーツ(アホー石入り水晶)
前回のブログで紹介したパパゴアイト・イン・クォーツと並んで水晶の中でも稀少性が高いアホアイト・イン・クォーツ(和名:アホー石入り水晶)となっていて、こちらも産地が南アフリカのメッシーナ鉱山となる見事な結晶の鉱物標本なのです。
パパゴアイト・イン・クォーツとアホアイト・イン・クォーツは同じ産地での産出があったので稀にパパゴアイトとアホアイトの両方がインクルージョンとして入ったクォーツもあったりしますが、パパゴやアホアイトまで手を出してしまっている人は筋金入りというか愛好家さんや蒐集家さんの中でも突き進んできちゃった方が多いと思うので、もう逆に好きなように愛してしまっているんじゃないかなぁ・・・
アホアイト・イン・クォーツよりもパパゴアイト・イン・クォーツの方が稀少性は高くなりますが、結晶の形であったりサイズ感であったり等、その分、アホアイト・イン・クォーツの方がバリエーションというか個性が強く出るものが多くなるので結果、どっちも欲しくなっちゃうんですよね。
あとはね、あぁ、そうそう、初期というか1990年代の頃かなぁ・・・そのくらいの時期にあったものよりも後になって新しく産出したものがあってね、ちょっと印象が違った雰囲気だったりするんだけど、後になって産出したものは大型サイズは少なかったようで、主に小型になってて、こういう大きな原石はあんまり見なくなってきました。
うん、だって、あたしも何個か切り刻んでルースにしちゃったもん・・・
この結晶は大型サイズな方になってて太い結晶の直径が4.5cm~4cmくらいで全体の長さとしては12cmくらいになり、重量が323gくらいになります。
タイプとしては、こんな感じの立派な結晶タイプのものと結晶の直径が3mmくらいで長さが1cmくらいの細かな水晶が群晶になったタイプのものがあるのですが、どちらにも良さがあるのでアホアイト・イン・クォーツだけでも2種類っていうか何個か欲しくなってしまうんですよね・・・
細かな結晶が群晶になったタイプは透明感が高くなりますが、パパゴにしてもアホーにしても水晶が成長して結晶サイズが大きくなる程に見た目の透明度が低くなります。
ま、ちゅ~ても光を通さない程の不透明な感じではなくて何ていうかセクシーなんです。
実際に一面とか部分的にポリッシュ、研磨してみないと中の状態が判断し難いのですが、この肌色みたいな土っぽい属性の感じが気に入っているので何にも手を加えていません。
この質感、風合い、独特の感じって何となく分かるかな?
いや、ちょっと分かんないですよね・・・
この表面も洗えば綺麗になるような汚れなんかではなくて、この状態で硬い、鉱物って感じの感じをしているのであります。
パパゴアイト程に目に鮮やかな青色ではなくてですね、アホアイトは淡緑青色をしているので色の妙味っていうのかな?
ま、結晶の大きさやフォルムとか全体的な印象、造形美、景観性なんかも重要ですが、色の入り方や対比なんかも見た目に影響するので選べるものであれば厳選したいところじゃん?
でも、残念な事に選べる程の流通量ではないのです。
あたしが言うのも何ですが、大きな結晶で綺麗なものはカット研磨してルースにしちゃったりされちゃってる事もあるので、紹介する程に何だか申し訳ない気持ちが溢れてきちゃいますよ・・・
裏面というか納まりが良いので底面となっている側の感じ、様子であります。
アホアイトの絶妙な淡緑青色もパパゴアイトの青色と同じように色の起因が銅となった色合いで、あたしは個人的には非常に好きな色合いなんですよね。
鉱物標本というか原石ならではの味わい、全体的な雰囲気、いい感じの佇まいをしているので切り刻まれずに残してあったのですが、ルースやポリッシュした磨き石なんかとは違った野趣味っていうの?
ちゅ~ような感じの存在感がある訳ですが、それでいて美しい感じもするので、ほんと水晶とか鉱物標本とかは感性とか好みってのの個人差があると思います。
なんだろうね?
この盆栽とかの楽しみに通じるような感じの独特の楽しみ方ってのが個人的には鉱物標本のポイントなような気がしますが、ちゅ~てもカット研磨したルース派なので、ちゅ~程の数量とか種類の鉱物標本とかは持っていないんですけどね・・・
う~ん・・・眺めれば眺める程・・・渋い感じで可愛いじゃろ?
どこか一面だけでも磨いて中の様子が見えるようにしたくもなる感じですが、もうね、ここまで来たら何にも手を加えない、このまんま、この状態がいいんじゃないかなぁ~って思っておるので、これはこれ、このままで販売しちゃいます。
いろんなバリエーションのある水晶の中でもインクルージョン系のものとしては稀少性の面で突出した感じのあるパパゴアイト・イン・クォーツとアホアイト・イン・クォーツでしたが、カット研磨されたルースじゃない鉱物標本系のものは専門分野ではないので軽く表面的な説明をするくらいの感じになっちゃいました。
ま、ま、このクラス、このタイプになると筋金入りの愛好家さんや蒐集家さんでないと手に負えない感じになってきちゃうんですが、2019年の1月、それは平成最後の1月でもある訳でありまして、そのような感じのタイミング、そんな節目みたいな感じの年末、去年末、2018年の12月末、その頃合いに引っ張り出して来て眺めていたのも何かの縁っていうかタイミングみたいなものだと思うなりけりで今かな?って感じです。
ちゅ~ような訳で、前回と今回は珍しく鉱物標本、珍しい系の水晶でございました。
ち~ゆ~。
ΦωΦ
可愛いなぁ・・・
ΘεΘ
このアホアイト・イン・クォーツは特別に可愛い。
ΦωΦ
ウパーな感じがいいよね?
ΘεΘ
ウパーな感じだねぇ。
ΦωΦ