今回は多種多様な鉱物や宝石が存在する中でも特に日本語での発音が難解で様々な呼称となっている「エレメージェバイト:Jeremejevite」の紹介になりますが、この稀少宝石もジュエリー等の装飾品向けというよりもコレクター向けの稀少石となっている宝石ですね。
鉱物名&宝石名となっている「Jeremejevite」はロシアの鉱物学者である「P.V.Jeremejev」の名に因んでいるので本来はロシア語での呼び方になるものの、そのまま素直に読むと「ジェレメジェバイト」と読んじゃうでしょうし、発音上、「ジェレメージェバイト」とか「エレメージェーバイト」とか「エレメーエファイト」とか微妙な違いがあり、ま、基本的にコレクター向けの稀少宝石になるので、その辺りのニュアンス的な差異は大きな問題にならないとうか、通じるっちゃ~通じるので何ですが、こちらの記事では宝石鑑別機関である中央宝石研究所の宝石鑑別書に記載される「エレメージェバイト」で統一しますね。
ここ最近はいろいろな宝石や稀少宝石なんかや各種の鉱物なんかの人気が高まり、コレクター向けのジュエリー等の装飾品にしないようなカットストーンは特にサイズを気にしないで色合いや産地といったポイントが重視されるようになったっすから、このエレメージェバイトのような基本的に小粒サイズが中心の宝石なんかの愛好家さんや蒐集家さんが増えてきたのですが、時代ちゅ~か、世代ちゅ~か、あたしの個人的な好みとして絶対に1ct未満のルースしか存在しないようなものを除き、ある程度の美しさや魅力を感じるものは1ctアップ、大きければ大きい程にいいなぁ・・・って思っている人だと好みの色目のカットストーンを探すとなると殆ど運というか何らかの縁がなければ出会う事がない稀少宝石だったんですよ。
現在もコレクター向けの稀少宝石のひとつとして知られていますが、以前では評価の低かった淡黄色とのバイカラータイプやカラーレスタイプなんかも人気があり、もっとも稀少性が高くスタンダードな単色の強い二色性を持った透明薄青色のタイプは少ないものの鉱物としては比較的に入手し易い感じになってきましたね。
ま、ちゅ~ような感じで、現在では古典的なタイプでない限り、比較的にサイズ感のあるルースが探し易くなり、サイズに拘らなければ市場での流通量も程々な感じになっている「エレメージェバイト」の紹介になります。
エレメージェバイトという鉱物・宝石について
大雑把なところは前述の通りで、いろいろな鉱物や宝石の中でも特に読み方がややこしく呼称が多数ある代表的な宝石のひとつになるっすよ。
稀少宝石として扱われる理由としては基本的に殆どが微小な粒状結晶の状態で産出し、1970年代半ば頃まではカット研磨できる程の大きさの結晶が見付からなかった事、それに加えて宝石種というか宝石質をした透明青色系の結晶は極めて珍しく産出という程の産出量がなかった事になりますね。
1970年代半ばにナミビアで粒状ではなく柱状の結晶が産出し、その後、稀少鉱物という扱いから稀少宝石という扱いになるカットストーンが登場するようになり、それでもカット研磨された状態で1~2ctくらいのサイズは少なく、かなり筋金入りの宝石や鉱物の愛好家さんや蒐集家さんじゃないと手を出し難いマニアックな雰囲気は残ってますね。
ちゅ~か、ま、マニアック、そんなに知名度が高くないのは、ちゅ~ても宝石質の結晶の産出量が少ないからなんですけどね。
【 エレメージェバイトの特徴や数値 】
- 鉱物名:天然エレメージェバイト
- 宝石名:エレメージェバイト
- その他の呼称:エレメージェーバイト、ジェレメジェバイト、ジェレメージェー
バイト、エレメーエファイト等 - 和名:エレミア石
- 結晶系:六方晶系
- 産出形状:小長柱状結晶、斜柱状結晶、小粒状
- カラー:青色、薄青色、淡青緑色、薄青紫色、無色、淡黄色、淡黄褐色
- 透明度:透明~半透明
- 光沢:ガラス光沢
- モース硬度:6.5~7程度
- 劈開:なし
- 断口:貝殻状
- 比重:3.28~3.31程度
- 偏光性:複屈折性
- 屈折率:1.640~1.653程度
- 多色性:強い二色性
- 分光性:特に必要な吸収を認めず
- インクルージョン:液膜包有物、液体包有物、管状包有物、成長線等
- 産地:ロシア、ナミビア
少しばかり大き目の結晶がナミビアで産出するようになったとはいっても基本的に小さく細い柱状の結晶になる為、それ程、大きなカットストーンにはできない上、鉱物的にはモース硬度もま~ま~で劈開がなく加工し易いものの瑕疵や内包物が多い鉱物になる為、色合いと強い二色性を感じられるかがポイントになりますよ。
小粒サイズのルースになる程、二色性は分かり難くなる為、色合い重視になると思いますし、カラーレスタイプや青色系と淡黄色、淡青色系と青色系のバイカラータイプは見た目の色合いやカット研磨のスタイルといった印象がポイントになると思います。
エレメージェバイトのルース
先程の画像は正面から撮影した状態ですが、次は少し角度を付けて撮影した同じルースになります。
見る角度によって同じ青色系でも透明感のある薄青色~青色に見えるのが特徴のルースでバイカラータイプの場合、この二色性が正面から見た時に感じられるようにポジションを決めてカット研磨される事になります。
色合い的には青色系の濃淡、青色系と淡黄色または淡黄褐色のコントラスト、透明無色、薄青紫色といったタイプがありますが、スタンダードなタイプの宝石質となると基本的に青色系の単色になり、あまり淡黄色~淡黄褐色~透明無色は好まれないものの瑕疵が少なく、大粒サイズでカット研磨が良いものは珍しいので面白いと思いますよ。
ま、ちゅ~ても古典的な稀少宝石で産出量こそ依然として少ないけど産出し始めた当初の頃と同レベルでの産出量が何とか維持されている事や現在では逆に宝石質とまではいかなくても色合いが鮮やかな細長い鉱物標本とかの人気が高い事から以前に比べるとリーズナブルなタイプも見掛けるようになりましたね。
産地が限定的で産出する地域や鉱山の所有権とかの絡みもあるので、1ctアップの色の良い宝石質をしたカットストーンは市場での流通量も現在でも限定的だったりします。
バイカラータイプ等、色合いに関しても好みでいいと思うので、興味のある人は色合いやサイズや大きさとかに強い拘りがなければ探せばリーズナブルに手に入るようになったんじゃないかしら。
こうした稀少宝石の難しいところは、パライバトルマリンとかみたいに以前よりも価格が上がっていくものもあれば、逆に価格が下がっていくものもあるところですが、あんまりそういう事を考えて買い付けていないから楽しんですね。
あたしがエレメージェバイトを買い付けた頃は殆ど市場に流通していないどころか1ctアップの宝石質の青色タイプのカットストーンとなると日本円にして100万円では入手する事ができなかった稀少宝石なので、マジ、時代を感じます。
ちゅ~ような感じで、少しずつ不定期更新になってきていますが、8月からは積極的に雑談や無駄話も書くようなスタイルで気まぐれに書ける時に書きたい事を好き勝手に書いていきますね。
だけど少し体調が気になっているので、少しスローペースになると思います・・・
ま、その辺りは成り行きですね。
ちゅ~感じで、ち~ゆ~。
ΦωΦ
買い付けた当時は日本で最大サイズのルースだったんだよね。
ΘεΘ
ま、一時的にしても日本で唯一とか日本最大のサイズとかの宝石や稀少石はいくつも所有してたっすよ。
ΦωΦ
少しずつ放出していますけどね。
ΘεΘ
秘中の秘であるルースは墓場まで持っていきます。
ΦωΦ