猫車通信

糸魚川翡翠と稀少石のお店「猫車(nekoguruma)」by Jewellery Studio Ijeluna

ルベライト:Rubellite(レッド・トルマリン)

ルベライト

 

このところシリーズ化しつつあるというか、シリーズ化している「トルマリン」ですが、鉱物学的な意味合いでの様々なトルマリンのタイプだったり、宝石学的な意味合いでの色合いによる固有の宝石名だったり、共通するポイントは大筋で各トルマリンの記事を通じて書き尽くした感があるんだよ・・・

 

な~んちゃって。

 

ちゅ~ような感じの中、今回はですね、トルマリンの中でも鮮やかな赤色をした「ルベライト:レッド・トルマリン」の紹介となりますよ。

 

特定の色相や透明感を持った美しい宝石タイプの「レッド・トルマリン」は濃い青色をした「インディゴライト」と並んで古くから「ルベライト」という固有の宝石名を持って珍重されてきたタイプとなりんすよ。

 

トルマリンは、多彩なカラーバリエーションとタイプが存在する上、品質的にもハイクラスの宝石から鉱物標本的なコレクション向けのものまで幅広く存在する宝石です。

 

「インディゴライト」や「ルベライト」のような歴史的に古くから固有の宝石名を持ったトルマリンは、長い時間の中で青色系なら「インディゴライト」で赤色系なら「ルベライト」といった慣習的な感じ扱われちゃう事もあって、宝石学とは違った拡大解釈で世間に浸透してしまっている部分があったります。

 

しかしながら、宝石の鑑別機関で宝石鑑別書を作成すると鑑別書に「インディゴライト」や「ルベライト」と記載されるタイプは極めて稀なんですよ。

 

ルースの大きさや色合いや品質、産地や産出量とかによる稀少性という意味では、あたしが四半世紀ちょっと携わってきた中での個人的な感覚だと「インディゴライト」がもっとも稀少性が高くなり、それに次いで「ルベライト」って感じです。

 

代表的な稀少宝石のひとつと化している「パライバトルマリン」もブラジル:パライバ州という産地に限定するか、10ctを超えるような規格外の大きさのルースとか、極めて美しいネオンブルー系の色合いとか、瑕疵等のない高品質なルースとかみたいな指定をしなければ、「インディゴライト」や「ルベライト」までの稀少性はないというか、そこまで入手難易度が高くないんじゃないかと感じちゃうかも。

 

おさらい:トルマリンのタイプ

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ちょっと雑談:宝石や稀少宝石として世間に定着するという事

どんな宝石も市場に登場して最低でも10年間くらいは動向をチェックしておかないと新産地が発見されて産出量が増えたり、逆に特定の産地等で枯渇しちゃったり、産出量が減少したりする事で物量的な意味合いでの稀少性に対する変動が織り込めないのです。

 

ちゅ~ような感じで、結果的に特定の産地や色合いや品質やルースの大きさという要素での稀少性がポイントとして重視される事になる場合もあるんですよ。

 

また、新鉱物として登場したタイミングや宝石としての美しさや個性、それに登場した時と以降での産出量の変化等が影響します。

 

いくら美しくて個性的で産出量の少ない稀少な宝石だったとしても産出量が少な過ぎて市場流通性がないような状態ではマニアックな稀少宝石として知る人ぞ知る的な存在と扱いになっちゃって一部の愛好家さんや蒐集家さんしか知らない宝石となってしまうんだよ。

 

ちゅ~ような様々な事情や状況を乗り越えてきた古くから珍重され続けている宝石ってのは、それだけの魅力と流通性がなければ、宝石としてのポジションを確保できなかった訳なので、そういう意味では地力がある、素晴らしい宝石として取り扱われ続けられるに相応しい品格とか魅力とか運みたいなものがあるんじゃないかしら?

 

 

ルベライト:レッド・トルマリンついて

レッドトルマリン

 

鉱物名:天然トルマリン、宝石名:トルマリンとなる宝石ルースの中で色相的に濃いピンク色~赤色をした単色タイプのトルマリンだけが、固有の宝石名である「ルベライト」となるんですよ。

 

宝石鑑別機関による差異はありますが、インディゴライト同様に微妙な色相の違いや単色ではない場合は「ルベライト」と鑑別書に記載される事がない為、同じく稀少性の高い色合いをしたトルマリンとなりますね。

 

比較的に新しい産地となるアフガニスタンのタイプは色の改善を目的に人為的な放射線の照射処理を行っているタイプもあるので産地の確認や加熱非加熱の確認をした方が良いか知れないっすね。

 

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基本的に信頼性の高い宝石鑑別機関でトルマリンルースの鑑別書を作成してもらうと未処理のカット研磨以外に何の人為的な処理が行われていない場合には、「通常、色の改善を目的とした加熱(或いは照射処理)が行われています。」と記載され、確実に放射線照射や加熱が行われているルースの場合は、「通常」という表記がされずに「色の改善を目的とした加熱(或いは照射)が行われいます。と明記されます。

 

あたしの場合、主にブラジル産のルベライトを海外のジェムショーで買い付けてきたので、アフガニスタン産のルベライトは所有していませんが、高品質の宝石タイプのルベライトのルースは稀少で価値が高く、ルベライトとして宝石鑑別機関で鑑別書を作成できるルースは限られているので分からない点なんかは確認した方が良いかもしれないっすよ。

 

インディゴライトよりは稀少性は下がりますが、鮮やかで透明感のある赤色や濃いピンク色をした宝石は宝石の種類に関係なく人気がある色合いになる為、ルベライトの方が価格的には高い水準となっていますよ。

 

 

ルベライトのルース

ルベライト

 

こちらのルースは極めて高い透明度と鮮やかで美しい真紅のルベライトのルースになりますが、サイズ的にもルベライトとしては大粒サイズとなるハイエンドなタイプのものになります。

 

インディゴライトに比べて、高品質なタイプでも少し瑕疵等の内包率が高い気がしますが、ルベライトの場合は何といっても主にマンガン成分に起因した艶やかで鮮やかな赤色である事が最大のポイントになる為、何よりも色合いと透明感を重視されますよ。

 

また、高品質なルベライトの特徴的な鮮やかな真紅の色合いは、自然光や白熱灯といった光源の影響を受け難く、常に鮮やかな赤色に見えるのも特徴になります。

 

宝石鑑別書でのカラー表記では、透明赤紫色、透明紫赤色、赤色とかになりますが、地味に紫色系の色合いをしたトルマリンは、さらに現在では稀少色になっていたりするんですよ。

 

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キャッツアイタイプのルベライト

キャッツアイルベライト

 

レッド・トルマリンの中にも他の色合いのトルマリン同様にキャッツアイ効果(シャトヤンシー効果)が見られるルースもありますよん。

 

こちらのルースはルベライトのキャッツアイとしては最高ランクのルースとなり、キャッツアイ効果の起因となる管状包有物が内包しているにも関わらず、高い透明度と極めて鮮やかな赤色をしているのが特徴です。

 

ルベライトのキャッツアイは比較的に市場での流通量が少な目となり、トルマリンのキャッツアイとしては稀少性が高くなっていますよ。

 

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参考:ルベライトの扱いにはならないピンク・トルマリン

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カラーバリエーションの豊富なトルマリンの中で鮮やかな赤色をしたタイプ~濃いピンク色をしたタイプまでの限られた色相のタイプがルベライトの扱いになりますが、色合いによっては濃いピンク色であってもルベライトの扱いにならないものもあるんですよ。

 

あたしは国際的にも信頼性の高い中央宝石研究所で宝石の鑑別や鑑別書の作成を依頼していますが、中央宝石研究所は非常に厳格な評価基準に基づいて宝石鑑別書を作成する為、もっと基準の甘い宝石鑑別機関であれば「ルベライト」の扱いになる可能性が高いものの敢えて厳しい基準の中央宝石研究所での鑑別をしてもらっています。

 

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宝石鑑別機関によって若干の基準の違いがあり、そうした様々な宝石鑑別機関の特徴から意図的に特定の宝石名での宝石鑑別書を作成してもらえるように鑑別機関を使い分けるところもありますが、あまり好ましいと感じないので、あたしは中央宝石研究所にしか鑑別に出さないっすね。

 

宝石鑑別機関もいろいろな鑑別機関があるので、またいつかそんな事も記事として書くかもしれないっす。

 

ピンクトルマリン

どちらのピンク・トルマリンのルースも買い付けする際には「ルベライト」として買い付けてきたルースとなり、中宝研の宝石鑑別書に記載されているカラー表記も「透明濃ピンク色」となりますが、赤みが強くないと中宝研では「ルベライト」の扱いにしないんですよ。

 

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ちゅ~ような感じで、トルマリンの中でも赤色をした「ルベライト」と呼ばれるタイプの宝石紹介でした。

 

ち~ゆ~。

 

 

ΦωΦ

 

 

ま、雑談的な話しも多かったけどね。

ΘεΘ

 

・・・

ΦωΦ