猫車通信

糸魚川ヒスイと稀少石のお店「猫車(nekoguruma)」by Jewellery Studio Ijeluna

インディゴライト:Indigolite(ブルー・トルマリン)

インディゴライト

 

今回は、トルマリンの中でも独特の深みのある青い色合いをした「ブルー・トルマリン」の紹介となりますが、豊富なカラーバリエーションを持ったトルマリンという宝石の中でも古くから固有の宝石名を持ったタイプが二種類だけあって、そのひとつが濃青色の「インディゴライト」になるんですよ。

 

トルマリンという宝石のルースの中で正式な宝石名として固有の名称を持ったものは、この深い青色をしたインディゴライト以外には、鮮やかな赤色をしたルベライト、スライス状に結晶を輪切りにカットしたウォーターメロン・トルマリンの3タイプだけでしたが、これに比較的に新しく銅とマンガンに起因した華やかなネオングリーン~ネオンブルーをしたパライバトルマリンが加わり、正式な宝石名として固有名称を持ったタイプのトルマリンは4種類になったんだね。

 

パライバトルマリンは1990年代の初頭くらいから本格的に市場に登場して急速に知名度と高い評価を得ましたが、インディゴライトやルベライト、結晶を輪切りにしたスライス状のウォーターメロンタイプはカット研磨によるバリエーションが出せないのでルースとしては限定的な扱いになるので今回は除外しちゃいますけど、そうした固有の宝石名を持つタイプは何らかの独自性や美的な個性があり、宝石として抜群の美しさを持ったタイプに限られるので、ちゅ~ような意味ではインディゴライトとルベライトはトルマリンという宝石の中でも品質と色合いの美しさから別格の扱いとなる双璧的なタイプだったんですね。

 

おさらい:トルマリンのタイプ

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ちょっと雑談:いろいろな色石という宝石の話し

ちなみに宝石というのは原色に近い色合い、赤、青、緑、黄色というような鮮やかで透明感の高いタイプになる程に価値が高くなる特性があり、これが例外的に透明無色でカラーレスのダイヤモンドのようなタイプの宝石と区別され「色石」という表現がされる宝石群になっているんだよ。

 

そうした原色系の色合いをした宝石の代表的なものが、赤色ならルビー、青色ならサファイア、緑色ならエメラルド(東洋では翡翠)というような宝石になり、黄色に関しては比較的に多くの宝石が該当する事から、様々な宝石の中でも特に美しい鮮やかで透明感のあるタイプにはカナリアを意味する「カナリー」という名称が冠されて「カナリーカラー」とか「カナリーイエロー」とかという感じで呼ばれているのです。

 

 

インディゴライト:ブルートルマリンについて

トルマリンの中でも濃青色をした単色タイプのみが「インディゴライト」という固有の宝石名で呼ばれますが、少しでも色合いが薄かったり、色相的に微妙に違っているだけでも宝石鑑別機関での鑑別書ではインディゴライトの記載がされない稀少な色合いのトルマリンになるんだよ。

 

インディゴという言葉自体が濃い青色や藍色を連想させるように染料であるインディゴブルー色を示す色合いを持った宝石の代表的なものがインディゴライトとなり、インディゴライト以外でインディゴと冠される宝石は稀にインディゴ・サファイアというような感じの一部の色合いをしたサファイアに使われる程度しかない稀少色なんですよ。

 

インディゴライトのルース

インディゴライト

 

稀少色である上、トルマリンの中でも特に稀少性の高いタイプとなるインディゴライトのルースは比較的にハイエンドな扱いになる瑕疵等のない美しいカット研磨が施されたものが多くなりますよ。

 

瑕疵がなくカット研磨が美しいものとなると原石の歩留まりを考慮したカットコーナーレクタンギュラータイプの隅切り八角形をした形状になります。

 

瑕疵等のない高品質なトルマリンの原石そのものが少ない上に色合い的に単色でインディゴライトの扱いになる色相の原石となると稀少性としては極めて高くなり、さらには他の色合いをしたトルマリンと違ってインディゴライトは非加熱未処理の自然色のルースしかない事から、もうサイズとカット研磨のスタイルしか選択する要素がない宝石となっています。 

 

トルマリンの中でもインディゴライト、ルベライト、パライバトルマリンの3タイプに関しては信頼性の高い宝石鑑別機関の鑑別書が付属している事が必須条件となり、宝石鑑別書の付属するルースとなると相応の稀少性や価値があるサイズや品質のタイプに限定されてくるので、あまり選択肢がないタイプの宝石となりますが、逆に非常に限定された基準に縛られたタイプの宝石とも言えるっすね。

 

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海外のジェムショーでも多くは見掛けないインディゴライトですが、宝石としての歴史は古く、カラーバリエーションやサイズバリエーションの豊富なトルマリンの好きの宝石愛好家さんや蒐集家さんは多く、何気に人気のある宝石になっているんですよ。

 

ブルートルマリン

 

こちらのルースは何気に成長線と呼ばれる結晶の成長過程の様子が分かる柄模様を活かしたスタンダードでオーソドックスなカットレクタンギュラーステップカットとなった美しいルースです。

 

どちらもブラジル産のトルマリンとなります。

 

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キャッツアイタイプのインディゴライト

トルマリンキャッツアイ

 

インディゴライトにもシャトヤンシー効果(キャッツアイ効果)を持ったタイプがあり、ルースとしては一般的なシャトヤンシー効果のないインディゴライトよりも市場流通量が多くなるっすよ。

 

ちゅ~のもキャッツアイは管状包有物に起因した光彩効果になり、トルマリン特有の瑕疵等が目立たなくなる上、キャッツアイタイプのルースはカボッションカットになる事から独自性やシンプルな美しさを求められるカットスタイルに研磨される事が多いインディゴライトの中ではカット研磨のスタイルによる個性が薄くなるからなんですよね。

 

色合い的には独特の濃い青色に白いキャッツアイが美しいのですが、キャッツアイという独特の光彩効果が見える分だけ透明感が低くなるのが欠点かもしれないっすね。

 

 

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あたし的にはキャッツアイやスター等の光彩効果が見られる宝石のルースは好きなのですが、青色をした宝石で光彩効果を意識しちゃうとスターサファイアに目が向いちゃうのが個人的にインディゴライトのキャッツアイに対する評価の厳しさですが、宝石というものは何かしら個人的な評価というか好みが出ちゃうものなので仕方ないっす。

 

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ちゅ~ような感じで今回はトルマリンの中でも特殊な稀少カラーをした「インディゴライト」をフューチャーしてみました。

 

次回は赤色をしたトルマリンとなる「ルベライト」の予定で~す。

ち~ゆ~。

 

 

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トルマリンの連投は大変そうだねぇ。

ΘεΘ

 

うん・・・

ΦωΦ